植村家長

植村家長（うえむら いえなが）は、江戸時代中期に活躍した大名であり、大和高取藩の9代目藩主です。官位は従四位下、駿河守。幕府において重要な役職を歴任し、老中格としても幕政に貢献しました。

生涯

植村家長は、宝暦3年（1753年）に第6代藩主・植村家道の次男として生まれました。本来ならば家督を継ぐ立場ではありませんでしたが、弟で第8代藩主であった家利が急死したため、急遽養子となり家督を相続することとなりました。天明5年（1785年）のことです。

高取藩主として藩政を担う一方で、幕府においても重要な役割を果たしました。寛政5年（1793年）には奏者番に任じられ、寛政11年（1799年）には寺社奉行を兼務しました。さらに、寛政12年（1800年）には若年寄に就任し、幕政に深く関わるようになります。

文化・文政期にかけて若年寄を長らく務め、その手腕を高く評価されました。文政8年（1825年）には、72歳という高齢ながら老中格に昇格し、老中待遇を受けることとなりました。老中在職は文政8年（1825年）4月18日から文政11年（1828年）10月12日まででした。老中就任と同時に4500石の加増を受け、都合2万5000石を領する大名となりました。しかし、在職中の文政11年（1828年）に死去。享年75。
家督は長男の家教が相続しました。

経歴

1753年（宝暦3年）：誕生
1785年（天明5年）：高取藩主となる
1793年（寛政5年）：奏者番に就任
1799年（寛政11年）：寺社奉行を兼任
1800年（寛政12年）：若年寄に就任
1825年（文政8年）：老中格に昇格、4500石加増
* 1828年（文政11年）：死去

植村家長は、藩主として藩政に尽力する傍ら、幕府の要職を歴任し、幕政にも貢献しました。特に、若年寄としての在任期間が長く、その間、幕府の様々な政策に関与しました。老中格への昇格は、その功績が認められた結果と言えるでしょう。彼の死後、家督は長男の家教が相続し、高取藩は引き続き植村家によって治められました。

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