椙山正弘

椙山正弘

椙山正弘（すぎやま まさひろ、1934年7月27日 - 2019年1月1日）は、日本の教育者であり、学校法人椙山女学園の学園長を務めました。教育学博士の学位を持ち、その教育への貢献が認められ藍綬褒章を受章しています。椙山女学園の創設者である椙山正弌は祖父にあたります。

生涯

愛知県名古屋市に生まれた椙山正弘は、教育者一家に育ちました。妻は椙山美恵子、息子は椙山泰生。
名古屋大学教育学部を卒業後、椙山女学園高等学校の教諭として教職キャリアをスタートさせました。その後、ハーバード大学の客員研究員として海外での研究活動にも従事し、見識を広めました。1973年から1994年までは、椙山女学園大学短期大学部の教授として教鞭を執る傍ら、学校法人椙山女学園の理事長および学園長として学園の運営に携わりました。

1994年、椙山女学園大学生活科学部の学科新設に関する審査において、文部省高等教育局大学課の係長に便宜を図ってもらうため、現金や家族旅行を贈った贈賄容疑で逮捕されました。この事件は社会的な注目を集め、文部省や椙山女学園大学、椙山正弘の自宅に家宅捜索が行われる事態となりました。同年1月17日、この贈収賄事件の責任を取り、学校法人椙山女学園の理事長および学園長を辞任しました。

1998年から2000年までは学校法人椙山女学園の学術顧問、2000年には椙山女学園総合クリエイティブセンターの総長に就任。2002年から2005年までは椙山女学園大学文化情報学部の教授として再び教壇に立ちました。2003年には学校法人椙山女学園の理事に再任され、2005年から2012年までは理事長を務めました。2012年4月には学校法人椙山女学園の学園長に再び就任し、愛知県私立大学協会会長や愛知県私学総連合会会長などの公職も歴任しました。

2019年1月1日、胃癌のため逝去。84歳でした。葬儀は近親者のみで執り行われ、喪主は長男の椙山泰生が務めました。後日、学園葬が執り行われ、多くの関係者がその死を悼みました。

人物

椙山家は代々尾張徳川家に仕えた名家であり、士族の家柄でした。椙山正弘の祖父である椙山正弌は、尾張藩士・椙山正明の長男として生まれ、椙山女学園を創設しました。

公職

2008年: 日本私立大学協会監事
2008年: 愛知学長懇話会世話人
2012年: 愛知県私立大学協会会長
2012年: 愛知県私学総連合会会長

受賞

1989年11月: 愛知県知事表彰
1990年10月: 財団法人愛知県国際交流協会、国際交流推進功労
1992年1月: 文部大臣表彰、私立小学校教育振興功労、教育振興
1993年4月: 藍綬褒章受章

著書

『アメリカにおける人間形成システム-アメリカ教育の変動』福村出版
『人間教育の本質』
『アメリカ教育の現実』
『私学人 椙山正弌』 - 椙山女学園『私学人 椙山正弌』刊行会（代表 椙山正弘）編集、1975年初版、講談社
* 『椙山女学園 100年史』 - 2006年初版

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