椿本チエイン

株式会社椿本チエイン：世界を繋ぐ動力伝達技術のリーディングカンパニー

株式会社椿本チエイン（Tsubakimoto Chain Co.）は、大阪市北区に本社を置く、1917年創業の日本の老舗企業です。社名にある「チエイン」のイメージにとどまらず、チェーン技術を核とした多岐にわたる事業を展開し、世界中の産業を支えています。

事業概要：チェーン技術を基盤とした多角的な展開

同社は、チェーン、モーションコントロール、モビリティ、マテハンの4つの主要事業を柱としています。

チェーン事業: 産業用チェーンでは世界シェア1位を誇り、動力伝動用、搬送用など、様々な産業分野で使用される高品質なチェーンを製造しています。「動力ある所“つばき”あり」と言われるほど、業界内での信頼は厚いです。
モーションコントロール事業: 産業機械の複雑な動きを制御する減速機、直線作動機、カムクラッチ、制御機器などを製造販売し、FA（ファクトリーオートメーション）分野に貢献しています。
モビリティ事業: 自動車エンジン用タイミングチェーンシステムで世界シェア1位を獲得。トヨタ自動車、日産自動車、スズキをはじめ、世界中の自動車メーカーに部品を供給し、自動車の進化を支えています。電気自動車や次世代エコカー向けの部品開発にも注力しています。
マテハン事業: 物流業界向けの自動仕分けシステムや自動車工場向け搬送システムなどの自動化システムを製造し、省人化・効率化に貢献しています。近年では、ライフサイエンス分野の技術を応用し、PCR検査自動化装置の開発も行いました。

グローバル展開：世界26カ国に広がる事業ネットワーク

椿本チエインは、日本国内の京都府京田辺市、長岡京市、埼玉県飯能市、兵庫県加西市、岡山県津山市に工場を有し、グローバルには世界26の国と地域に79カ所の製造販売拠点を展開しています。北米、欧州、アジアなど、世界各地のニーズに対応した製品とサービスを提供しています。

沿革：100年を超える歴史と革新の軌跡

1917年、創業者である椿本説三が大阪市で自転車用チェーンの製造を開始したのが、椿本チエインの始まりです。その後、機械用チェーンの製造に転換し、海外展開、自動車部品事業への参入、マテハン事業の拡大などを経て、現在の多角的な事業体制を確立しました。

1923年：機械用チェーンの製造を開始
1957年：自動車用タイミングチェーンの生産を開始
1970年：株式会社椿本チヱィン製作所から株式会社椿本チエインに社名変更
1971年：アメリカに現地法人を設立し、グローバル展開を本格化
2006年：創業90周年を迎え、国内外のロゴを統一
2017年：創業100周年を機に、新企業理念「TSUBAKI SPIRIT」を制定
2020年：「自動車部品事業」を「モビリティ事業」に改称し、事業領域を拡大

社会貢献：持続可能な社会の実現に向けて

椿本チエインは、「サステナビリティ基本方針」を制定し、社会課題の解決に貢献する企業を目指しています。新商品開発や新事業開発を通じて、省エネルギー化、環境負荷低減、労働環境改善など、様々な分野で社会に貢献しています。

未来への挑戦：新たな価値創造に向けて

椿本チエインは、長年にわたり培ってきたチェーン技術を基盤に、新たな事業領域への挑戦を続けています。アグリビジネスへの参入、モニタリングビジネス、V2X対応充放電装置の開発など、革新的な取り組みを通じて、社会に新たな価値を提供することを目指しています。また、新事業提案制度「T-Startup」を導入し、社員一人ひとりの創造性を活かした事業開発を推進しています。

関連情報

日経スペシャル カンブリア宮殿：2016年3月31日にテレビ東京で放送された「万物を動かすチェーンを極めて100年！ 世界NO.1の強さを生む挑戦＆突破力！」では、椿本チエインの強さと挑戦の歴史が紹介されました。
* イオンモール鶴見緑地：かつての同社の本社工場跡地に建設されたショッピングセンターです。

椿本チエインは、これからもグローバルな視点と革新的な技術で、社会の発展に貢献していくことが期待される企業です。

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