極道の妻たち 最後の戦い

『極道の妻たち 最後の戦い』

『極道の妻たち 最後の戦い』は、1990年に公開された日本映画で、主演に岩下志麻を迎え、山下耕作が監督を務めた作品です。この映画は『極妻』シリーズの第4作目であり、岩下版としては2作目になります。前作から4年ぶりに出演した岩下志麻の演技が話題となりました。

物語は、関西のヤクザ組織である川越会と福井県を舞台に展開されます。服役中の夫に代わって組織を守る妻・瀬上芙有の奮闘が描かれており、彼女を支える妹分との深い絆も重要なテーマとなっています。映画のキャッチコピーは「さよなら、戦争を忘れた男たち。」であり、組織の内外での対立や人間関係の変化が物語の中心となっています。

あらすじ

物語は秋の始まり、関西のヤクザ組織、川越会が中松組との抗争を経て休戦に入ることから始まります。田所亮次が中松組の四代目組長に就任し、瀬上組の組長妻である芙有は、夫の雅之が服役中の間、組を預かる責任を担っています。ある日、元組長の妻である伊勢夏見が福井から訪れ、夫を中松組に殺された過去を持つ彼女は、芙有に助けを求めます。こうして二人は予期せぬ絆を結びます。

芙有は新しい事業を計画し、弁護士の市場憲章から融資を得るために奔走しますが、条件として中松組幹部との会合を求められ、最初はこれを断ります。しかし、夏見の直談判によって5億円の融資が決まり、芙有は新事業の管理を任されます。夏見は芙有との兄弟盃を交わし、彼女に対する信頼を深めていきます。

しかし、事業の進展は思わぬ裏切りに遭い、夏見は知人に騙され、もう一度復讐の時を迎えることを決意します。物語は、彼女の感染的な復讐心が引き金となり、夫の仇を討つため姿を消す夏見の姿を描いています。芙有は夏見の死後、彼女との誓いに従い、味方を集めて中松組に立ち向かう決意を固めます。

キャストと登場人物

この映画には、日本映画界の著名な俳優たちが多数出演しています。岩下志麻演じる瀬上芙有は、組を守る強い女性の姿を見せ、彼女の義理堅い性格と家族思いの一面が強調されています。また、かたせ梨乃が演じる夏見は、復讐心に駆られながらも芙有の妹分として彼女を支える姿が描かれています。

さらに、瀬上組の組長である雅之を演じる小林稔侍や、新たに中松組の四代目組長に就任する田所役の中尾彬など、各キャラクターはそれぞれ異なる思惑と背景を持ってストーリーに彩りを加えています。

物語は、妻たちの強い絆や義理、そしてヤクザの世界における家族の絆を深く掘り下げており、視聴者に深い感動を与える作品となっています。『極道の妻たち 最後の戦い』は、女性の力と信念を強調した新しい視点を提供する映画であると言えるでしょう。

もう一度検索