樋口豊 (ミュージシャン)

樋口豊: 音楽と野球への情熱

樋口豊（ひぐち ゆたか）は1967年1月24日生まれ、群馬県高崎市出身の日本のミュージシャンで、ロックバンドBUCK-TICKのベーシストとして広く知られている。彼は初期に「U-TA」として知られることもあった。樋口の音楽キャリアは、彼が持つ独自のスタイルと技術から形成されており、特にバンドの初期には、松井恒松をフォロワーとしてダウンピッキングに専念していたが、アルバム『TABOO』制作時からは指弾きも取り入れるようになった。

樋口はBUCK-TICKのドラマーであるヤガミトールの弟でもあり、リズム隊としての存在感を示す一方で、メンバー間のコミュニケーションでも重要な役割を果たしている。特に、バンドが16ビートのスタイルにシフトする際には、ヤガミトールと共にスタジオでの練習に入れ込み、その結果、強固なリズムセクションを形成してきた。

彼は過去に1曲だけ作詞を手掛け、BUCK-TICKの「UNDER THE MOON LIGHT」として知られる。この曲はシングル『悪の華』の収録曲の一つであり、樋口の才能を感じさせる一例である。彼は人懐っこく、観客とのコミュニケーションを大切にしており、ライブでは手を振るなどして親しみを持たれる存在となっている。樋口は、バンドのメインボーカリストである櫻井敦司やギタリストの今井寿があまり多くを話さないことから、バンドのスポークスマンとしての役割も担ってきた。

樋口は音楽活動だけでなく、プロ野球、特に阪神タイガースにも強い愛情を注いでいる。彼のファンとしての歴史は小学生の頃から始まり、姉が阪神タイガースの選手と同級生であったため、選手と会う機会も持ったことから、阪神ファンとしての道を歩んできた。樋口は球場で観戦する際には、大声で応援し、選手の名前を呼んだり、ホームランが出た際には周りの人とハイタッチを楽しむなど、その熱情を表現している。

音楽雑誌『音楽と人』では、連載「タイガース、今年こそ優勝だ!!」を展開しており、2023年には記念すべき第100回を迎えた。この連載は阪神タイガースの応援がテーマであり、樋口の情熱が色濃く反映されている。さらに、ユニットやイベント活動にも積極的に参加しており、1993年に結成したバンド「ポークソテーズ」や、2004年には元ROGUEの奥野敦士と「Wild Wise Apes」を結成し、アルバムもリリースしている。

また、樋口はファンクラブを通じてファンとの交流を大切にしており、Q&Aコーナーでは自身が描くクマのキャラクター「シリアスベアー」の絵を添え、そのキャラクターは人気を博している。樋口豊は多彩な活動を通じて、音楽、野球、そしてファンとのつながりを大切にし続けている。

2017年から始まった、音楽雑誌『音楽と人』主催のトークイベント「僕たち、プロ野球大好きミュージシャンです!」では、仲間と共にプロ野球への情熱を語り合ってきた。引き続き、このイベントは歌や応援の楽しさを伝える場として、多くのファンに支持され続けている。

樋口豊はその活躍を通じて、音楽とスポーツの両方で魅力的な存在となっており、今後の活動にも大いに期待が寄せられている。

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