樋口龍美

樋口龍美（ひぐち たつみ、1976年5月12日 - ）は、福岡県朝倉市出身の元プロ野球選手。投手として左投右打でした。現在は中日ドラゴンズの二軍総務として活躍しています。

経歴

九州国際大学時代、樋口は才能を開花させました。4年春のリーグ戦ではノーヒットノーランを達成。リーグ通算で7勝を挙げ、最多勝、敢闘賞、ベストナインに輝く活躍を見せ、大学通算20勝という記録を打ち立てました。1999年、JR九州に入社。当時、JR九州には田﨑昌弘というエースがいましたが、樋口も注目の左腕として期待されました。しかし、社会人野球ではなかなか結果を残せず、腰の回転を意識するために一時アンダースローに転向するなど試行錯誤を繰り返しました。

2003年、スリークォーターに戻してからは球速が向上。日産自動車九州の補強選手として都市対抗野球大会に初出場を果たすなど、実績を積み重ねました。2004年の都市対抗野球九州予選では、エースとしてチームを牽引し、九州第一代表の座を獲得。樋口自身も予選MVPに選ばれる活躍を見せました。都市対抗野球大会本戦でもチームの勢いは止まらず、全試合に先発した樋口の活躍もあり、1回戦でJR九州は門司鉄道局時代以来46年ぶりの勝利。さらに68年ぶりのベスト8進出を果たしました。秋の日本選手権九州予選でも第二代表を獲得しましたが、本戦では1回戦で敗退。

しかし、この1シーズンでの活躍が認められ、樋口は社会人球界屈指の左腕として注目を集める存在となりました。そして、2004年のドラフト会議で、中日ドラゴンズから自由枠での指名を受け、プロ野球選手としての道を歩み始めました。

プロ入り後

29歳という年齢でのプロ入りであったため、即戦力として期待されましたが、プロ入り後はヘルニアに悩まされる日々が続きました。1年目の2005年は一軍登板の機会を得られず、オフには1500万円から800万円へと、新人選手としては異例とも言える大幅な減俸となりました。

その後も一軍での登板機会を得られないまま、2007年に戦力外通告を受け、現役を引退。自由枠で入団した2004年の中日ドラフト指名選手の中で、唯一一軍出場がないままチームを去ることとなりました。退団・引退の時期は、10巡目指名の鎌田圭司と並んで最も早いものでした。

引退後

引退後は、球団職員（二軍総務）として中日ドラゴンズに残り、チームを支える役割を担っています。

プレースタイル

力強いフォームから長い腕をしならせ、最速140km/hを超える速球と、キレのある変化球を織り交ぜる投球スタイルが特徴でした。

詳細情報

年度別投手成績
一軍公式戦出場なし
背番号
21 （2005年 - 2007年）

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