横室の大カヤ

横室の大カヤについて

群馬県前橋市富士見町横室にある横室の大カヤは、国の天然記念物に指定された巨樹です。このカヤの木は、群馬県道101号線と流れる用水路が交差する地点から約30メートル下流の右岸に位置し、金網で囲まれた場所に育っています。この地区は、旧家の金沢家が所有しており、一般の人々が自由に見学できるように開放されています。

このカヤが育っている場所は、かつて東方にあった諏訪神社の跡地にあたります。金沢家の系図によると、1749年（寛延2年）に同家の先祖がカヤの大木を御神木として崇め奉り、神社を建立したのが始まりです。その後、1907年（明治40年）に諏訪神社は村内の赤城神社に合祀され、跡地は金沢家によって購入されました。それ以降、このカヤの木は金沢家の管理下にあり、地域の人々に長年愛されてきました。

横室の大カヤは、大正9年（1920年）に国の天然記念物に指定されました。樹高は2000年の調査によると約24メートル、幹囲は8.1メートル、根回りは13.2メートル、樹冠の幅は17メートルだとされています。また、同調査によると樹齢は300年以上、別の案内板では1,000年以上とも推定されています。

このカヤは雌株であり、毎年10月には多くの実をつけ、周囲には独特の香りが立ちこめます。昔は毎年約720リットルの実が収穫され、食用や油の搾取に使われたとされています。このカヤの実は地域に根付いた文化の一部です。

アクセス情報

横室の大カヤは群馬県前橋市富士見町横室1013に位置しています。最寄りの交通機関には、JR両毛線の前橋駅から渋川駅行きのバスが利用可能で、下車後に約750メートルの距離を歩く必要があります。また、JR上越線の渋川駅からも前橋駅行きのバスがあり、同様の手段でアクセスできます。

このように、横室の大カヤは歴史的かつ自然的価値の高い巨木で、訪れる人々に感銘を与える存在です。地域活動や教育プログラムにおいても大切にされており、訪れる価値があるスポットです。

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