横小路泰義

横小路泰義

横小路泰義（よここうじ やすよし）は、1961年生まれの日本の工学者であり、ロボット工学とバーチャルリアリティを専門としています。京都大学で工学博士号を取得後、同大学で助手、助教授、准教授を歴任し、現在は神戸大学大学院工学研究科機械工学専攻の教授を務めています。

研究分野と業績

横小路教授の研究は、ロボットの遠隔操縦、ハプティックデバイス（触覚技術）、ロボットハンドなど、多岐にわたります。特に、折り紙折りロボットの研究では、独自のハードウェアと人間による教示を組み合わせたアプローチで注目を集めています。また、レスキューロボットコンテストにも深く関わり、副実行委員長、実行委員長を歴任するなど、災害対応ロボットの開発にも貢献しています。

来歴

中学生時代から自動車に興味を持ち、大学では機械工学科に進学。その後、パソコンにも関心を持ち、研究室配属でロボットの研究室を選びました。京都大学では、吉川恒夫教授や中村仁彦教授のもとで研究を深めました。博士課程を中退後、工学部オートメーション研究施設助手（後に工学部応用システム科学教室助手）に就任。この間、テレロボットシステム「辣腕」を開発しました。1991年には論文博士として工学博士号を取得し、1992年には工学部機械工学教室助教授に昇進。1994年から1996年まで、カーネギーメロン大学に客員研究員として滞在し、WYSIWYF（What You See Is What You Feel）ディスプレイを提案・開発しました。


大都市大震災軽減化特別プロジェクトでは、ヒューマンインターフェースグループとして、カメラシステムの研究にも取り組みました。2005年からは大学院工学研究科機械工学専攻に移り、准教授に就任。この時期には、折り紙折りロボット、ロボットハンド、自動車の操作系に関する研究も進めました。2009年からは神戸大学教授に就任し、現在に至ります。

受賞歴と社会貢献

横小路教授は、その研究業績により数々の賞を受賞しています。1991年の計測自動制御学会論文賞を始め、日本バーチャルリアリティ学会論文賞、日本ロボット学会論文賞を複数回受賞するなど、学術界での評価も非常に高いです。また、レスキューロボットコンテストでの貢献や、日本ロボット学会フェローとしての活動を通じ、社会にも貢献しています。

主な著作と発表論文

横小路教授は、学位論文「Analysis and design of master-slave teleoperation systems」をはじめ、多数の共著や解説記事を発表しています。主な解説としては、「ロボットアーム制御の高速計算アルゴリズム」、「テレオペレーション,VR,ロボティクスから人間を理解する」、「テレオペレーションから機械メディアへの展開」などがあります。また、「レスキューロボットの操縦インタフェース」や「折り紙を折るロボット」といった記事は、ロボット技術の応用分野における重要性を示しています。

まとめ

横小路泰義教授は、ロボット工学とバーチャルリアリティ分野における第一人者であり、その研究は学術界のみならず、社会の様々な課題解決に貢献しています。特に、折り紙折りロボットやレスキューロボットの研究は、今後のロボット技術の発展に大きく寄与することが期待されます。

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