横浜中央信用組合

横浜中央信用組合の概要

横浜中央信用組合（よこはまちゅうおうしんようくみあい）は、かつて神奈川県横浜市中区に位置していた在日韓国人系の信用組合です。この信用組合は、商銀信用組合から発展したものであり、在日韓国人信用組合協会の会長である呉龍夫が理事長を務めていました。2014年に前身の中央商銀信用組合とあすなろ信用組合が統合されて新たに設立され、その後、2017年には九州幸銀信用組合との合併を経て、横浜幸銀信用組合として新しい形態に進化しました。

沿革

この信用組合の歴史は1962年にさかのぼります。当初は横浜商銀信用組合として、横浜市神奈川区の鶴屋町で開業しました。1967年には本店を横浜市中区の蓬莱町に移転し、その後1999年には静岡商銀信用組合の事業を譲り受けました。2001年、茨城商銀信用組合の取り組みも引き継ぎ、さらに2002年には千葉商銀信用組合の事業も譲り受けました。

2007年には北陸商銀信用組合と合併し、施設名を中央商銀信用組合に改称しました。その後、2009年には業務改善命令を受け、2010年にも再度その命令を受ける事態となりました。2014年にあすなろ信用組合と合併し、横浜中央信用組合と名を改めるとともに、公的資金注入を受けることにより金融機能の強化を図りました。

2017年の九州幸銀信用組合との合併によって、横浜幸銀信用組合へと変貌を遂げ、サイズとしては日本の信用組合の中で12位に位置づけられることになりました。また、営業地域は関東地方や九州地方を中心に16県に広がりました。

問題となった出来事

信用組合の沿革には問題点も存在します。特に2010年8月には、元理事長を含む経営陣が法令を遵守せず、暴力団に関連する企業への融資を行っていたことが発覚し、関東財務局から業務改善命令を受ける事態に至りました。さらに2017年2月には、新潟県警が元横浜中央信組新潟支店長を業務上横領の容疑で逮捕しました。この事件は顧客から預かっていた現金を着服するもので、被害金額は約1億8000万円に達し、約120名の顧客に影響を及ぼしました。

まとめ

横浜中央信用組合は、在日韓国人のための金融機関として多くの歴史を持ち、多様な合併を経て成長してきましたが、その歩みの中には経営上の課題も見受けられました。これらの経歴は、在日韓国人コミュニティにおける金融サービスの提供と、信頼性の確保がいかに重要であるかを示すものです。信用組合としての業務を継続し、成長していくためには、的確な経営判断と法令遵守が欠かせないと言えるでしょう。

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