商銀信用組合

商銀信用組合について

商銀信用組合（しょうぎんしんようくみあい、商銀）は、在日韓国人信用組合協会（韓信協）に所属する信用組合の総称です。この機関は、主に韓国系住民にサービスを提供する民族系金融機関として機能していますが、過去には多くの破綻や合併の歴史を経験してきました。現在、商銀に属するのは5つの組合であり、それぞれが異なる地域やニーズに応じたサービスを展開しています。

商銀信用組合は、在日本朝鮮人信用組合協会（朝信連）に加入していた朝銀信用組合とは異なります。特に「○○銀」という名称で呼ばれていますが、これは「銀行」の略称ではなく、法律的には信用組合としての位置付けです。

歴史的背景

商銀の歴史は1955年にさかのぼります。同年の11月には大阪興銀と東京商銀が設立されました。その後の数十年間にわたり、いくつかの組合が合併や破綻を繰り返しました。特に1993年には神戸商銀や滋賀商銀、奈良商銀、和歌山商銀と大阪興銀が合併し、信用組合関西興銀が誕生しました。

1995年には、関西興銀が岐阜商銀を救済合併しており、これにより関西地域の金融サービスが強化されました。しかし、1998年には大きな転機があり、大阪商銀が京都商銀への事業譲渡を発表しましたが、それは後に断念される結果となりました。

2000年には関西興銀と東京商銀が破綻を迎え、金融業界における厳しい状況が浮き彫りとなりました。この危機的状況は、2001年に大阪商銀が京都シティ信用組合に事業を譲渡することに繋がります。

その後も商銀は合併や再編を重ねつつ、地域における金融機関としての機能を維持してきました。2004年には東京商銀の元理事長が業務上横領や背任罪で実刑にされるなど、経営においても様々な問題が発生しています。

2006年には近畿産業信用組合が長崎商銀を吸収合併し、さらなる再編が進みました。2007年には横浜商銀と北陸商銀が合併し、中央商銀信用組合となり、次いで2013年には信用組合愛知商銀の前理事長が組織犯罪処罰法違反で逮捕される事態が発生しました。

2014年には中央商銀があすなろ信用組合と対等合併し、横浜中央信用組合と改名。その後も合併を続け、2017年には横浜中央と九州幸銀が合併して横浜幸銀信用組合が誕生しました。このように、商銀系の信用組合は、合併や再編を繰り返すことで今の姿を維持しています。

現存する商銀信用組合

現在、商銀に属する信用組合は以下の通りです。

• - あすか信用組合
• - 横浜幸銀信用組合
• - 信用組合愛知商銀
• - 近畿産業信用組合（韓信協から退会）
• - 信用組合広島商銀

また、高知県宿毛市にある宿毛商銀信用組合は「商銀」という名称を使用していますが、韓信協とは無関係な地域信用組合です。さらに、商銀は過去の特殊銀行である朝鮮銀行とは関係がありません。

商銀信用組合は、在日韓国人に向けた金融サービスを提供する重要な機関であり、地域社会や経済活動において大きな役割を果たしています。

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