横浜交通開発

横浜交通開発株式会社について

横浜交通開発株式会社（よこはまこうつうかいはつ）は、神奈川県横浜市中区に本社を置く企業で、横浜市交通局の外郭団体です。設立の背景には、横浜市交通局が抱える慢性的な赤字問題の解消があります。この会社は、財団法人形態の横浜市交通局協力会では促進しにくい営利活動を通じて、交通局の財務基盤を強化することを目的に創設されました。設立に際しては、市交通局協力会から駐車場事業などが譲渡されています。

沿革

横浜交通開発株式会社は1988年2月8日に横浜市と交通局協力会の出資により設立されました。
2007年に一般乗合自動車旅客運送事業の許可を取得し、横浜市営バスから61系統と117系統の運行を移管されました。2008年にはPASMOの運用も開始し、その後も様々な事業を展開してきました。2018年には賃貸住宅事業も開始し、幅広いサービスを提供しています。

事業内容

横浜交通開発は、主に以下のような事業を展開しています:

• - 新横浜交通ビルの保管施設の管理・運営
• - 貸店舗、駐車場、駐輪場の管理・運営
• - 路線バスの運行
• - 広告代理店事業
• - 自動販売機の設置管理
• - バス乗車券発売事業の受託
• - 損害保険代理店事業

加えて、交通局職員住宅跡地を利用した賃貸住宅事業や、横浜市営地下鉄ブルーラインの延伸工事に関する技術的な業務も行っています。

バス事業の詳細

同社は、61系統、70系統、117系統の3つの系統を直営で運行しています。特に61系統は磯子駅および新杉田駅と東京入国管理局を結び、需要の高い路線となっています。70系統は磯子駅から汐見台地区を循環し、117系統は工業地帯との連携を図りつつ運行されています。

各系統の特徴

• - 61系統: 磯子駅から鳥浜町を結び、入国管理局へのアクセスを提供しています。運行の際には英語の案内放送も行い、外国人にも親切です。
• - 70系統: 磯子駅から屏風ケ浦駅を経由し汐見台を循環する路線で、全便が汐見台2丁目を回る形で運行されています。
• - 117系統: 新杉田駅と幸浦工業地帯を結んでおり、主に平日のみ運行されます。事業内容の変化によって、減便が続いています。

乗車券の取扱い

この会社では、市交通局が発行する乗車券類やICカードが引き続き使えるため、利用者にとって便利です。また、乗車券に関する配慮も行われており、無料乗車が可能な引換券が配布されるなど、利用者へのサービス向上が図られています。

車両と運行

2009年度までの車両は横浜市営バスからの譲渡車両でしたが、2010年度からは新車の導入も行われています。車両番号の振り方やカラーリングも市営バスと同様ですが、社章の変更が反映されたデザインとなっています。

横浜交通開発株式会社は、単なる交通事業者にとどまらず、地域経済やインフラに寄与し続けている企業です。これからも、より良い交通サービスと地域発展を推進していくことが期待されています。

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