磯子駅

磯子駅：横浜の歴史と現在が交差する駅

磯子駅は、神奈川県横浜市磯子区森一丁目に位置する、東日本旅客鉄道（JR東日本）根岸線の駅です。駅番号はJK 06。1964年の開業以来、地域の発展とともに歩みを進めてきました。

歴史

1964年、国鉄根岸線の延伸に伴い、磯子駅は終着駅として産声を上げました。その後、貨物取扱の開始、そして根岸線の延伸を経て、1986年には貨物取扱が廃止されました。1987年の国鉄分割民営化により、JR東日本の駅となり、1990年代には自動改札機の設置や特急「はまかいじ」号の延伸など、利便性向上のための取り組みが積極的に行われました。2000年代に入ると、駅舎内のエスカレーターやエレベーターの設置、ICカード「Suica」の導入、駅ビルの完成など、駅の機能はさらに進化しました。2020年には、みどりの窓口が営業を終了し、話せる指定席券売機が導入されるなど、時代の変化に対応したサービスが提供されています。

駅構造

地上駅である磯子駅は、島式ホーム1面2線を有し、列車の折り返しに必要な引上げ線が両側に設置されています。駅の北東側には、11本の留置線を持つ鎌倉車両センター磯子派出所が広がっています。かつては貨物ホームが存在しましたが、現在は駐車場や住宅地などに変わり、一部線路が工事臨時列車などの発着に使用されています。京浜東北線系統の列車の約半数が当駅を始発・終点としており、朝晩には横浜線からの直通列車も乗り入れています。

駅機能

磯子駅は、桜木町統括センターが管理する直営駅であり、「横浜市内」の駅として特定都区市内制度が適用されます。開業当初からの橋上駅舎は、改装を経て外観が大きく変わっています。駅舎内には1つの改札口があり、自動券売機や話せる指定席券売機、ATMなどが設置されています。改札を出ると、西側には3つの出口、東側には橋が延びる出口があります。駅構内には、BECK'S COFFEE SHOPやNewDays miniなどの店舗があります。ホームの大船方先端にはトイレ、コンコースには多機能トイレが設置されています。駅員が常駐する駅務室があり、忘れ物対応なども行っています。

利用状況

2023年度の1日平均乗車人員は17,530人と、根岸線内では山手駅に次いで2番目に少ない駅です。

駅周辺

駅周辺には、ピーコックストアやヨークマート、スズキヤ、ヤオコーなどのスーパーマーケット、横浜家系ラーメン壱六家やサイゼリヤなどの飲食店、コナミスポーツクラブなどの施設があります。また、磯子駅西口バスターミナルと磯子駅東口バス停があり、市内各地へのアクセスも便利です。

その他

磯子駅は、深夜帯には当駅止まりの列車が多いため、タクシー待ちの行列ができます。かつて駅近くには横浜プリンスホテルがありましたが、現在は分譲マンションとなっています。また、磯子区の行政・商業の中心は、磯子駅と根岸駅の中間付近にあり、区役所は磯子駅前に移転しています。かつて臨時特急「はまかいじ」号は、当駅まで回送され折り返していましたが、一時期は当駅で客扱いもしていました。

隣の駅は、根岸線において、根岸駅(JK 07)と新杉田駅(JK 05)です。

磯子駅は、歴史と変化を重ねながら、地域に寄り添う駅として、今日も人々の生活を支えています。

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