横浜市立相武山小学校

横浜市立相武山小学校

横浜市立相武山小学校（よこはましりつ そうぶやましょうがっこう）は、神奈川県横浜市港南区上永谷に所在する、男女共学の公立小学校です。

名称の由来

学校名の「相武山」については、いくつかの説が語られています。最も有力とされる説の一つは、学校の校庭や正門から南高等学校方面へと続く商店街のあたりに、かつて相模国と武蔵国の国境線が存在していたことに由来するというものです。この国境があった土地に根差した名として、「相武山」が選ばれたとされています。

別の説としては、上永谷地域が他の地域に比べて風が強く吹く傾向にあることから、「さむやま（寒山）」という言葉が転訛し、「さぶやま」、さらに現在の「そうぶやま」という発音に変化していったとする見方があります。気候や地形が名称の起源に関わっている可能性を示す説です。

さらに、相模国と武蔵国の境に位置する「山」であったことから、両国の頭文字「相」と「武」を取り、「相武」という言葉に「山」を付けて「相武山」となった、という説も存在します。これは、地理的な位置と地域の歴史的な背景を組み合わせた説と言えます。

校歌・校章

相武山小学校の校歌は、作詞を山岸茂氏が、作曲を高木東六氏がそれぞれ手掛けました。校章と共に、学校の象徴として大切にされています。

沿革

学校の歴史は、1976年（昭和51年）4月1日に創立されたことに始まります。翌月の5月4日には開校記念日が制定されました。創立間もない同年10月から11月にかけて、学校の緑化が進められました。

1977年（昭和52年）2月15日には、校歌と校章が制定され、学校のアイデンティティが確立されました。同年4月28日にはPTAが設立され、学校と家庭の連携が強化されました。さらに7月18日にはプールが完成し、体育施設が拡充されました。

1980年代には、図書館（1980年2月1日完成）、防球ネット（1982年1月29日完成）といった施設整備が進み、学校環境がより充実しました。また、1980年6月21日には開校5周年記念式典が、1985年10月17日には開校10周年記念式典と祝賀会が開催され、節目の年を祝いました。1984年6月20日には「親と子の体力づくり」活動が開始されています。

1990年代に入ると、15周年（1990年11月2日）や20周年（1994年9月10日には記念バザー開催）の節目を迎えました。施設のバリアフリー化も進められ、1997年3月には階段手すりが設置され、1998年8月には児童トイレが改善され車椅子での利用が可能となりました。情報化の波にも乗り、1997年8月にはノート型パソコンが導入されています。

2000年代には、25周年記念行事（2000年6月20日の航空写真撮影）や30周年記念行事（2005年5月24日の航空写真撮影、同年11月26日の祝う会）が実施されました。施設の耐震化も進められ、2004年2月には体育館、2006年7月には校舎の耐震工事が完了しました。情報ネットワークの整備（2006年10月のネットデイ工事）、エレベーターの設置（2006年11月）、防犯・防災対策（各教室への鍵設置、防災備蓄庫設置など）もこの時期に行われています。

2010年代には、教育の情報化がさらに進み、プラズマテレビや電子黒板の設置（2010年1月、3月）、新しいパソコンの配備（2010年2月）、実物投影機の導入（2011年3月）が行われました。また、環境対策として太陽光パネルが設置され（2010年2月）、トイレの改修や校庭側フェンスの工事など、継続的な環境整備が行われています。地域との連携も深まり、2010年7月にはボランティアネットワークが立ち上げられました。東日本大震災後の2011年3月からは、宮城県石巻市立須江小学校との交流が始まりました。

近年では、2015年3月に「横浜3R夢（スリム）」美化推進活動功労者として表彰されるなど、環境美化への貢献も評価されています。2015年5月には創立40周年記念の航空写真撮影が行われました。

PTA

相武山小学校にはPTA（保護者と教師の会）が存在します。PTAは学校創立当初から活動していたわけではなく、1977年（昭和52年）に設立されました。PTAの下部組織としては、「さぶやま親じ会」（さぶやまおやじかい）が2006年に発足しています。「さぶやま親じ会」は、子どもと親が共に思い出を作り、父親が学校行事に参加しやすくなることを目指して活動を開始しましたが、現在では学校の枠を超え、地域の活動にも積極的に関わっています。

学校周辺

学校周辺には、学校法人北見学園が運営する室の木幼稚園・プリスクール室の木や認定こども園ムロノキッズといった教育機関があります。また、横浜市立南高等学校・附属中学校やカトリック港南教会も近くに位置しています。横浜市営地下鉄ブルーラインの線路が付近を通っていますが、最寄りの上永谷駅からはやや離れています。

アクセス

公共交通機関を利用する場合、神奈川中央交通の「71」または「上202」系統のバスに乗車し、「月見ヶ丘団地前」停留所で下車するのが便利です。停留所からは徒歩で学校にアクセスできます。

不祥事

過去に一度、学校関係者による不祥事が報道されています。2019年4月20日、当時相武山小学校の小教諭であった男性が、女子高生に対する行為で神奈川県鎌倉署に児童買春・児童ポルノ禁止法違反の容疑で逮捕されました。

関連項目

相模国
武蔵国
神奈川県小学校一覧

外部リンク

横浜市立相武山小学校 公式ホームページ
* さぶやま親じ会 オフィシャルサイト

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