横浜文化体育館

横浜文化体育館

横浜文化体育館（通称：横浜文体）は、神奈川県横浜市中区にかつて存在した歴史ある体育施設です。この体育館は、横浜市が所有し、横浜市スポーツ協会とミズノの共同事業体によって運営されていました。1962年に開館すると、すぐに地域のスポーツ界や文化イベントの中心的な役割を果たしました。

開館と東京オリンピック

横浜文化体育館は、横浜開港100年を記念して1962年5月23日に開館し、当時の横浜市長であり日本体育協会の会長もつとめた平沼亮三のスポーツへの貢献を称えた施設です。開館から数年後の1964年には東京オリンピックが開催され、体育館はバレーボールの強化練習および競技会場として利用されました。

多様な用途と利用状況

この体育館は、関内駅や伊勢佐木長者町駅に近く、交通の便が良いため、さまざまなスポーツイベントやコンサート、式典などで活用されました。国際的な卓球大会やプロレス、ボクシングといったイベントが数多く開催され、市民のスポーツや文化の場として約2,700万人もの来場者に利用されてきました。

横浜文化体育館は、約5,000席の収容能力を誇り、1989年に横浜アリーナが完成するまで神奈川県内では最大の屋内施設でした。特に日常的に行われるスポーツ教室やカルチャー教室は地域の人々に愛され続けました。

再整備と新しい施設

しかしながら、時が経つにつれて施設の老朽化が進み、各種の利用形態にも対応する必要がありました。そのため、横浜市は再整備計画を立て、2017年にフジタグループがこの事業を受注しました。2020年9月6日には本館が閉館され、新たな施設が建設されることになりました。その後、新しいメインアリーナ「横浜BUNTAI」が2024年4月に開館予定です。また、近隣には「横浜武道館」というサブアリーナも整備され、こちらは2020年7月24日にオープンしました。

設備の概要

横浜文化体育館は、以下のような主な設備が整っていました：

• - アリーナサイズ: 40m×48m、高さ13m、面積1,920m²
• - 観客席: 2階に1,723席、3階に504席、仮設席を含めると最大で約3,024席の収容が可能でした。

開催されたイベント

スポーツイベント

• - 1964年東京オリンピックのバレーボール競技
• - 大相撲横浜場所
• - プロボクシングの世界タイトルマッチ（著名なボクサーが出場）
• - プロレス、格闘技興行
• - バスケットボールの公式戦（横浜ビー・コルセアーズなど）

コンサート

• - 多数のアーティストが登場したコンサートも開催されました。例えば、エアロスミスやボン・ジョヴィ、ゆず、シンディ・ローパーなど、数多くの著名なアーティストがここでパフォーマンスを行い、観客を魅了しました。

横浜文化体育館は、その多様な利用と歴史的な背景から、地域の人々にとって特別な場所でした。新たな「横浜BUNTAI」に期待が寄せられる中、この体育館が果たしてきた役割は忘れられません。

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