横浜高速鉄道

横浜高速鉄道株式会社について

横浜高速鉄道株式会社（英文名: YOKOHAMA MINATOMIRAI RAILWAY COMPANY）は、神奈川県横浜市中区元町に本社を構える第三セクター鉄道事業者です。この会社は、みなとみらい線の運営とこどもの国線の保有を行っています。社名に含まれる「高速鉄道」は一般的な新幹線を指すのではなく、都市高速鉄道の中でも路面電車と比較して高速な運行を意味しています。

設立の背景

横浜みなとみらい21の開発を進める中で、1989年に設立された横浜高速鉄道株式会社は、横浜市や神奈川県などの出資を受けた第三セクターとして市内の新しい交通手段を提供することを目的としています。設立時における最大の民間株主は、列車運行を担う東急電鉄の親会社である東急であり、運営面でも密接に関係しています。

当初、横浜市は市交通局の路線拡張ではなく、第三セクターを設立した理由に関しては、同時期に進行していたブルーラインやグリーンラインの開業計画が足かせとなり、独自のプロジェクトとして新たな線路を持つことが難しかったからです。また、1997年にはこどもの国線を通勤用途に変更し、施設を譲り受けることで、第三種鉄道事業者としても機能を持つようになりました。

ロゴマークの意義

横浜高速鉄道のロゴマークは、「Y」をモチーフにしたシンプルかつスタイリッシュなデザインで、イエローとグレーの色合いが特徴です。これにより、横浜を象徴する「Y」の文字は、新しい都市交通の発展を示し、「人と人」、「人と環境」の調和を反映しています。明るいイエローは活気を、グレーは落ち着きを表し、国際的な都市イメージを前面に出しています。

会社の沿革

1989年の設立以降、この会社は多くの重要なマイルストーンを経て成長してきました。1992年11月にはみなとみらい線の建設を開始し、2004年2月にはこの路線の開業を果たしました。開業当時から東急東横線との相互直通運転を実施しており、2013年3月にはさらに広域での運転を開始しました。また、2019年にはみなとみらい線の開業15周年を記念して制服のリニューアルも行いました。

路線と運賃

現在、横浜高速鉄道が運営する路線は、みなとみらい線（横浜駅から元町・中華街駅までの4.1km）とこどもの国線（長津田駅からこどもの国駅までの3.4km）の二つです。また、運賃設定については、みなとみらい線とこどもの国線の両方が東急電鉄とは異なる料金体系を採用しており、大人料金、ICカード利用時の割引、定期券の割引などが設けられています。

経営状況

みなとみらい線の開業以来、営業利益は成長しているものの、高額な設備投資や負債の金利負担が経営を厳しくしています。2014年度には初めて純利益を計上したものの、翌年には再び赤字に転落し、累積欠損金が増加しています。今後も、安定した運営とさらなる発展が求められる状況です。

横浜高速鉄道は、都市交通において重要な役割を果たし、今後の成長が期待される企業であると言えます。

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