横田みさを

横田 みさをの生涯

横田みさを（よこた みさお）は、1917年2月3日に生まれた日本の水泳選手兼女優です。彼女は京都市で育ち、同志社高等女学校に在学中、数々のスポーツ記録を樹立しました。特に、女子100m背泳ぎにおいては日本記録を更新し、さらに15歳という若さで1932年ロサンゼルスオリンピックに出場する運びとなりました。

水泳選手としてのキャリア

当時の同志社高等女学校は水泳競技において名高い学校でしたが、校内にプールがなかったため、横田は外部のスイミングクラブで指導を受けることになりました。京都踏水会に属し、様々な大会で腕を磨いていきました。1929年には中等学校競泳大会で団体優勝に貢献し、また同年と翌年には日本選手権[[水泳競技大会]]で連覇を果たしました。

1931年には女子中等学校競泳大会で新たに日本記録を打ち立て、1932年のオリンピックに向けて順調に成長を遂げます。オリンピックでは100m背泳ぎと4×100m自由形リレーにエントリーしましたが、100m背泳ぎでは予選で好記録を記録しながらも決勝進出には至りませんでした。しかし、リレーでは5位入賞を果たしました。このオリンピック出場は、同志社高等女学校にとって初の女性オリンピアンとなる重要な一歩でした。

芸能界への転身

横田はオリンピックから帰国後、スポーツ界から芸能界へと転身します。1933年、松竹少女歌劇団に入団し、新聞やメディアに大きく取り上げられました。家族によれば、競技生活を続けるか、芸能生活を選ぶかで非常に悩んだとのことです。その後、宝塚歌劇団に移籍し、「水尾みさを」という名前で娘役として活動しました。

宝塚退団後は映画界に進出し、再び本名に戻して女優としてのキャリアをスタートさせました。成瀬巳喜男監督の『禍福（前編）』で映画デビューを果たし、その後の日活への移籍でもヒロインに抜擢されるなどしました。彼女の映画活動は戦後も続き、増村保造監督の『恋にいのちを』などにも出演しましたが、商業的な成功は控えめだったと言わざるを得ません。

私生活と未解決の消息

横田みさおは、作曲家の竹岡信幸と結婚しましたが、その後の彼女の消息は不明です。彼女の人生は数多くのスポーツと演劇の舞台を駆け巡ったものの、その後の詳細は謎に包まれています。横田みさをの生涯は、スポーツ界から芸能界へと広がった多才なキャリアの象徴であり、彼女の名は今も多くの人々の記憶に刻まれています。彼女が達成した偉業と、それに続く芸能生活は、若き日に夢を追い求めた一人の女性の物語として、多くの人々に感動と希望を与えています。

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