横田吉光

横田吉光：青森から中央競馬へ、数々の名馬と共に駆け抜けた騎手人生

1949年、青森県に生まれた横田吉光氏は、1969年3月、中山競馬場で古賀嘉蔵厩舎からデビューしました。初騎乗は東京競馬場で行われた4歳未勝利戦でしたが、惜しくも16着。しかし、デビューから間もない3月23日、東京競馬場で行われた4歳以上70万下競走でダイハチマサルに騎乗し、見事初勝利を飾ります。

デビューイヤーこそ8勝でしたが、翌1970年には19勝を挙げ、2桁勝利を達成。その後1972年まで3年連続で2桁勝利を記録するなど、着実に実力をつけました。1971年には、8番人気と低評価だったハシイワオーザでアラブ王冠（春）を制覇。枠連万馬券という波乱を巻き起こし、重賞初制覇を飾りました。この勝利は、横田氏の騎手人生における大きな転換点となりました。

その後も、ノボルトウコウで東京4歳ステークス2着、ユウシオで東京4歳ステークス2着、サンポウでカブトヤマ記念2着など、数々の重賞競走で好成績を収めました。1974年には10勝、1975年には15勝と再び2桁勝利を記録。特に1975年から1977年にかけてはスカッシュソロンとのコンビで活躍しました。

スカッシュソロンとの思い出深いレースの一つに、1975年11月の不良馬場で行われた東京ダート1200mの新馬戦があります。このレースで勝利を収めると、続く葉牡丹賞でも11番人気から勝利。さらに新春4歳牝馬ステークスでも勝利し、連勝街道を突き進みました。その後、阪神4歳牝馬特別では福永洋一騎手に乗り替わりましたが、横田騎手の手綱に戻った桜花賞では、1番人気に支持されたものの7着に終わりました。

1977年には安田記念を制覇するなど、活躍は留まることを知りませんでした。1978年にはニシノオーカンとのコンビでアラブ王冠（春）、アラブ大賞典（秋）と2つの重賞を制しました。また、後のアラホウトクの母となるビンゴモレロにも騎乗し、18頭中18番人気からの勝利で単勝万馬券という大波乱を演出しました。

1980年から1985年にかけては6年連続で2桁勝利を記録。1981年にはフリーに転向し、各地で活躍しました。1984年には七夕賞で14番人気ながら4着に入るなど、22勝を挙げ、自身初の20勝台を達成しました。1985年には自己最多となる23勝をマークしました。

1980年代後半以降も、横田氏の活躍は続きました。1988年には3年ぶりに2桁勝利となる16勝を挙げました。1990年にはサファリオリーブに騎乗し、福島記念で4着に入りました。1992年には自身最後の1日2勝を達成し、1993年には枠連・馬連万馬券を演出するなど、ベテラン騎手としての経験と技術を遺憾なく発揮しました。

1994年3月12日、小倉競馬場でのレースが最後の勝利となりました。同年5月28日、東京競馬場でのレースを最後に現役を引退。長年にわたる騎手生活に幕を閉じました。横田吉光氏は、数々の名馬と共に数々のドラマチックなレースを経験し、競馬史にその名を刻みました。その功績は、後世の騎手たちに長く語り継がれることでしょう。彼の活躍は、多くの競馬ファンの記憶に鮮やかに残っています。

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