橋上保

橋上 保について

橋上 保（はしがみ たもつ）は、1889年7月に福岡県京都郡椿市村（現行橋市）で生まれ、1949年11月に亡くなるまでの間に多材な分野で活躍した実業家および政治家です。彼は大正から昭和前期にかけて、炭鉱業界において非常に重要な役割を果たしました。特に、彼の経歴においては、数多くの企業設立と政治活動が見られます。

学歴と家族

橋上は、1904年に高等小学校を卒業し、その後、1914年に家族の家督を相続しました。彼の父親は橋上弥五郎、母親はモトです。家族は炭鉱業に従事しており、橋上もその影響を受けて育ちました。

炭鉱業界での活動

1923年に上山田炭鉱を開鉱し、以降、彼の炭鉱事業は拡大を続けました。1931年に橋上鉱業株式会社を設立し、社長に就任しました。この会社では、彼の弟・俊崇が常務取締役として支えました。さらに、1937年には新山野炭鉱を開鉱し、同年には日本炭業株式会社を設立して社長となりました。その翌年には宝珠山鉱業株式会社を設立し、業界内での地位を確立しました。

また、彼は北九州石炭株式会社の顧問や、北九州石炭統制組合の評議員、九州石炭鉱業会や九州石炭鉱業連盟の理事等を務め、業界の発展に寄与しました。特に、1930年に設立された筑豊石炭鉱業互助会では初代幹事長として活躍し、業界の振興を目指しました。

政治活動

1947年には第1回参議院議員通常選挙において、民主党公認で福岡県地方区から出馬し当選しました。彼は参議院の鉱工業委員として、炭鉱国家管理の調査など重要な業務を担当しましたが、調査出張中に病を患い、1949年に急逝しました。

まとめ

橋上保の生涯は、実業家としての成功と政治家としての功績に彩られています。彼の炭鉱業界に対する貢献や、政治における精力的な活動は、彼の死後も後輩たちに多大な影響を与え続けています。多くの文献によってその実績が語られ、彼の名前は今もなお多くの人々の記憶に残っています。彼の生涯を通しての努力と業界への貢献は、今後も語り継がれるべき重要な歴史の一部です。

参考文献

• - 上滝菊一『鉱業界名士大鑑 前篇』九州人物公論社鉱業界名士大鑑編纂部、1939年。
• - 帝国秘密探偵社編『大衆人事録 第14版 近畿・中国・四国・九州篇』帝国秘密探偵社、1943年。
• - 人事興信所編『人事興信録 第14版 下』人事興信所、1943年。
• - 上條勝久他編『参議院追悼演説集』参議院議員有志の会、1985年。
• - 衆議院・参議院『議会制度百年史 - 貴族院・参議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年。
• - 『国政選挙総覧 1947-2016』日外アソシエーツ、2017年。

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