橋本博明

橋本 博明（はしもと ひろあき）

日本の政治家、元文部科学省の官僚。1970年（昭和45年）7月22日生まれ。広島県山県郡安芸太田町の町長を2期務める傍ら、かつては衆議院議員も1期経験しました。

広島県広島市安佐南区で育ち、広島県立安古市高等学校を経て、広島大学理学部物理学科に進学。さらに同大学院理学研究科を修了した後、1996年に科学技術庁（後の文部科学省）に入庁し、宇宙開発を専門分野としました。官僚時代には、内閣官房へも出向し、独立行政法人の改革に携わるなど、行政の幅広い分野での経験を積みました。

2003年、行政官としての道を離れ、民主党の中村哲治衆議院議員の政策担当秘書に転身。NPO関連を中心に、法案の立案サポートなどに従事しました。政治家を志すようになり、2005年には小沢一郎政治塾の第5期生として学ぶ傍ら、民主党の国会議員候補者公募に合格。これを機に秘書の職を辞し、本格的に政治活動を開始しました。

国政への最初の挑戦は2005年の第44回衆議院議員総選挙でした。広島3区から民主党公認候補として出馬。この選挙区では自由民主党の河井克行氏や社会民主党、無所属候補などが乱立する混戦となりましたが、当時の「小泉旋風」の影響もあり、河井氏に敗れて次点に終わりました。

続く2009年の第45回衆議院議員総選挙では、再び広島3区から立候補。今回は自民党の増原義剛氏を破り、念願の初当選を果たし、衆議院議員となりました。しかし、当選直後の新人議員研修会を欠席したことで、党の幹事長らから注意を受ける一幕もありました。党内では、2010年の民主党代表選挙において、小沢一郎氏の資金管理団体からの献金を受け取っていたにも関わらず、複数の若手議員と共に小沢氏から距離を置く姿勢を明確にし、菅直人氏を支持しました。翌2011年の代表選挙では、当時所属していたグループの会長である野田佳彦氏の推薦人に名を連ねるなど、党内の動向に合わせて立場を明確にしていました。

国会議員として1期務めた後、2012年の第46回衆議院議員総選挙に再選を目指して広島3区から出馬。再び河井克行氏に加え、日本維新の会などからも候補が立つ中で戦いましたが、当選に至らず、比例代表での復活も叶わず議席を失いました。2014年の第47回衆議院議員総選挙にも挑戦しましたが、またも河井氏に敗れ、比例復活もならず落選しました。

国政から離れた後の2015年1月、広島市内で酒気帯び運転により摘発されるという不祥事が発生しました。この事態を受け、所属していた民主党に離党届を提出。党はこれを受理すると同時に、党の広島3区総支部長職から解任し、衆議院比例中国ブロックの次点候補者名簿からも名前を削除したため、今後欠員が生じた場合の繰り上げ当選の可能性は閉ざされることとなりました。

国政での活動を終えた後、地元である広島県の安芸太田町へ活動の場を移しました。2016年の安芸太田町長選挙に無所属で立候補しましたが、現職町長にわずか83票差で惜敗しました。

しかし、2020年に当時の町長が、過去の選挙に関連して現金を受け取っていたことを表明し辞職。これに伴い前倒しで行われた町長選挙に再び挑戦しました。この選挙では前副町長を破り、安芸太田町長に初当選しました。これにより、広島県において戦後初めて元国会議員が町村長に就任した事例となりました。2024年には無投票により再選を果たし、現在2期目を務めています。

政策面では、選択的夫婦別姓制度の導入について「どちらとも言えない」という立場を示しています。

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