橋本泰夫

橋本 泰夫: 日本の映画録音技師

橋本泰夫（はしもとやすお）は、1944年生まれの日本の映画録音技師であり、特に映画やテレビの制作においてその技術が高く評価されています。彼は日本映画・テレビ録音協会のメンバーとしても活動しています。

来歴

橋本は1967年に、太田六敏の指導のもとで「櫂の会」という録音グループの設立に参加しました。彼はその中で助手や技師として多くの撮影現場で実践的な経験を積み重ねました。1980年にはフリーの録音技師として活動を開始し、映画やテレビ、CMなどのさまざまなジャンルで活躍するようになります。

特に、「植村直己物語」の録音では日本アカデミー賞最優秀録音賞を受賞し、その後も「敦煌」や「おろしや国酔夢譚」など数多くの作品で録音技術の高さを示しました。彼はまた、「病院で死ぬということ」や「大阪物語」で毎日映画コンクール録音賞を受賞するなど、多様なジャンルで成功を収めてきました。

2008年には日本映画・テレビ録音協会の専務理事に就任し、2012年には副理事長を務め、現在もフリーとして活動しています。

主な作品

橋本が手掛けた主な映画作品には、以下のようなものがあります:

• - 大地の子守唄（1976年）
• - 南極物語（1983年）
• - 植村直己物語（1986年）
• - 敦煌（1988年）
• - ガメラシリーズ（1995年〜1999年）
• - 蟬しぐれ（2005年）
• - ジョーカー・ゲーム（2015年）

さらに、テレビ番組にも多数参加しており、「日曜大工110番」や「特捜最前線」など、多くの人気番組に関わってきました。

受賞歴

橋本はそのキャリアの中で数多くの賞を受賞しています。主な受賞歴には以下のものがあります:

• - 1987年: 「植村直己物語」で日本アカデミー賞最優秀録音賞
• - 1989年: 「敦煌」で日本アカデミー賞最優秀録音賞と日本映画TV技術協会技術賞
• - 1990年: 「風の又三郎」で日本アカデミー賞最優秀録音賞
• - 1993年: 「おろしや国酔夢譚」で日本アカデミー賞優秀録音賞
• - 2010年: 文化庁映画功労賞

彼の業績により、日本映画界における録音技術の重要性が再確認される結果となりました。

出版

また、橋本は多くの著書にも関わっています。1998年には「ワイヤレスハンドブック」を共著で発表し、2012年には「映画録音技術」を出版しています。これにより、次世代の録音技師を育てる手助けをしています。
橋本泰夫はその幅広い活躍で、日本の映画業界に多大な影響を与えてきた人物です。今後の活躍にも期待が寄せられています。

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