橘家二三蔵

橘家二三蔵（たちばなや ふみぞう）

橘家二三蔵は、1945年6月20日に秋田県横手市で誕生し、2023年3月30日に東京都で逝去した日本の落語家兼俳優です。本名は寺田多三男。生前、彼は落語協会に所属し、出囃子として『半染め』を使用していました。

幼少期と教育

二三蔵は、東京都文京区で育ちました。実家は東京でクリーニング店を経営していたため、彼の幼少期は商業的な雰囲気の中で過ごされました。1964年3月には國學院高等学校を卒業し、同年に八代目桂文楽に入門しました。初めの頃は前座名「桂小多み」として活動を開始しました。

芸人としての活動

二三蔵のキャリアは1968年3月に二ツ目に昇進し、「楽之助」と改名したことから大きく変わりました。しかし、彼の師匠である文楽が1971年に亡くなった後、二三蔵は新たな道を探求することになりました。1973年1月、七代目橘家圓蔵の門下に移籍し、「橘家二三蔵」と名乗ることになります。

1979年3月には、二代目柳家菊語楼や柳亭風枝などと共に真打に昇進し、名実ともに一流の落語家としての地位を確立しました。

俳優としてのキャリア

二三蔵は落語家としての活動にとどまらず、俳優としても多岐にわたる作品に出演しました。1989年に放送された『月曜ドラマスペシャル 塀の中の懲りない面々4』を皮切りに、彼はさまざまなテレビドラマに登場しました。特に、2007年の『セクシーボイスアンドロボ』や、2009年の『任侠ヘルパー』などの作品では、その存在感が評価されました。さらに、2014年の『HERO』では平野役として出演しました。

晩年と死去

橘家二三蔵は、生涯を通じて多くのファンに愛され続けました。最後の寄席での出演は2018年1月7日の浅草演芸ホールでしたが、2023年3月30日の誤嚥性肺炎によって77歳という若さでこの世を去りました。

総括

彼の逝去は日本の伝統芸能において多大な損失となりましたが、二三蔵が残した豊かな芸と彼の人生は、今後も多くの人々に語り継がれていくことでしょう。落語家としてだけでなく、俳優としての活動でも人々に親しまれた橘家二三蔵の存在は、日本の芸能界において忘れられないものとなるに違いありません。

もう一度検索