機動戦士ガンダム オペレーション:トロイ

機動戦士ガンダム オペレーション:トロイ

『機動戦士ガンダム オペレーション:トロイ』は、近藤和久によって描かれた漫画であり、2007年3月号から2008年1月号までの間、角川書店の「ガンダムエース」に連載されていました。本作は、アニメ『機動戦士ガンダム』の一年戦争を背景に、連邦軍とジオン軍の戦闘に巻き込まれる名も無き兵士たちの苦悩と奮闘を描く連作短編集です。

作品の概要

本作品は、特にミリタリー漫画としての要素が強く、リアルな戦闘描写が特徴的です。原作としていては Xbox 360用のゲーム『ガンダム オペレーショントロイ』が存在しますが、ゲームの発売が大幅に遅れたため、漫画の連載はゲーム版の発売前年に終了しています。このため、ストーリーは独自のものとなり、ゲーム版には含まれていない兵器やモビルスーツも登場します。

主要エピソード

最前線（第1話、第2話）

ジオン軍は新型モビルスーツザクを投入し、連邦軍を圧倒する。連邦兵たちは限られた兵器で抵抗し、苦しい戦いを強いられます。彼らの決死の態度が物語の中で描かれる重要な瞬間となります。

往路・反路（第3話・第4話）

連邦軍は劣勢を挽回するため、ミデア輸送機による空輸を計画しますが、制空権がない中での輸送は過酷なものでした。戦闘機の支援がない状況で、ガンシップ型のミデアが重要な役割を果たします。

脱出・帰還（第5話・第6話）

ジオンの女性兵士キャッツアイ7は、連邦軍の野営地を見つけますが、救出の試みが敵の攻撃によって失敗します。彼女の奮闘と、連邦兵たちの苦悩が描かれるこのエピソードは、視聴者に深い感動を与えます。

鉄壁の盾（第7話、第8話）

連邦軍が制海権を握る中、ジオンは潜水艦と水中用モビルスーツの投入を試みます。そして、フリゲート艦と水中用モビルスーツズゴックとの戦闘が繰り広げられます。

ドッグラン（第9話、第10話）

オデッサの戦い以降、ジオン軍は弱体化しており、戦力の再構築を図ります。特に、ジオンのマイヤー中隊が突撃する様子が描かれ、戦局の厳しさが浮き彫りにされます。

ゼロサムゲーム（単行本描き下ろし）

市街地での戦闘では、強力なモビルスーツも完全には制圧できません。ジオン軍は多彩な兵器を使い、連邦軍の部隊に立ち向かいます。

単行本情報

本作品の単行本は2007年12月26日に発売され、ISBNは978-4047139978です。この漫画はリアルな戦争の悲劇と、兵士たちの人間ドラマを描いた作品であり、多くのファンに支持されています。

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