機動戦士ガンダム FAR EAST JAPAN

機動戦士ガンダム FAR EAST JAPAN

『機動戦士ガンダム FAR EAST JAPAN』は、大谷アキラによるガンダムシリーズの漫画作品であり、2013年7月号から2014年3月号まで小学館の「週刊少年サンデーS」に連載されていました。この物語は宇宙世紀0079年、一年戦争の最中で展開され、全9話のストーリーが繰り広げられます。また、作品の単行本は上下巻の2巻で販売されており、巻末にはオリジナルカクテルのレシピも掲載されています。

あらすじ

物語の舞台はオデッサの戦いが迫る宇宙世紀0079年。ジオン軍のベテランパイロット、ランディー・メネンデス准尉は、同僚のリンゼイと共に名家の子息であるゴードン・レノックス少尉の指揮下で任務に就くよう命じられました。彼らはコムサイを使ってオデッサへの降下を試みますが、連邦軍の戦闘ポット「ボール」中隊によって強襲を受け、降下目標を遥か東方の「ニホン」に変更せざるを得ませんでした。

ニホンに落着した直後、彼らは所属不明の旧ザクの攻撃を受けます。この旧ザクは連邦軍に鹵獲されたものであると分かったランディーたちは、即座に「ギムレット小隊」を編成し、状況を打開するために行動を開始します。彼らは旧ザクを使う連邦軍のMS部隊が、旧世紀の米軍基地に眠る核兵器を狙っていることを知り、その野望を阻止するため立ち上がりました。

激しい戦闘の中、ゴードンは脱走兵部隊の基地に潜入しますが、既に核兵器は搬出されてしまったことを知ります。生き残ったゴードンとリンゼイは、連邦軍の憲兵隊に拘束され、戦争は終結しました。宇宙港で強制送還されるジオン兵捕虜たちの中に、ゴードンとリンゼイの姿が見えました。

登場人物

ジオン公国軍

• - ランディー・メネンデス：ベテランの男性パイロットで、准尉の階級を持つ。実戦経験豊富だが、常に抑制的な姿勢で戦う。
• - リンゼイ・シミズ：軍曹として活躍する女性狙撃手。狙撃だけでなくカクテルづくりも得意。
• - ゴードン・レノックス：少尉として新たに配属された名家の子息。実戦経験は乏しいが、決意を持って前線に志願。

地球連邦軍

• - ヴェルマ：連邦軍のMS部隊の女性指揮官で、ジオンに対する強い憎しみを持つ。
• - ムース：ヴェルマの部下であり、凄腕のMSパイロット。

作品の魅力

本作品の魅力は緻密なストーリー構成と、登場人物それぞれの個性が光る人間ドラマにあります。戦争を背景にしながらも、個々の思惑や信念が交錯し、読者を引き込むダイナミズムが感じられます。また、各キャラクターのバックストーリーや戦闘のリアリズムが丁寧に描かれており、ファンにとってはたまらない内容になっています。

書誌情報

『機動戦士ガンダム FAR EAST JAPAN』は、原案を矢立肇と富野由悠季が手掛け、作画は大谷アキラによるものです。全2巻の発行は2014年3月で、ISBNはそれぞれ978-4-09-124612-7（上巻）、978-4-09-124614-1（下巻）です。
この作品は、ガンダムシリーズの新たな魅力と展開を示す一作であり、多くのファンに愛され続けています。

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