機動戦士ガンダムMSV戦記 ジョニー・ライデン

機動戦士ガンダムMSV戦記 ジョニー・ライデン

『機動戦士ガンダムMSV戦記 ジョニー・ライデン』は、長谷川裕一が描く日本の漫画で、アニメ「機動戦士ガンダム」の世界設定を基にした外伝作品です。本作は、2006年11月号の『コミックボンボン』増刊『ガンダムマガジン』から始まり、以降2007年10月と11月号にも掲載されました。全3話から成るこの作品では、主人公ジョニー・ライデンの成長とリアルな戦争の姿を描き出しています。

概要

本作は、プラモデル企画『モビルスーツバリエーション』に登場するキャラクター、ジョニー・ライデンを主人公に据え、宇宙世紀0079年から0082年にかけて繰り広げられる壮絶な戦闘を中心に進行します。興味深い点は、ジョニーが一般に知られる反ザビ家思想を持つキャラクター像とは異なり、戦争参加に対して消極的な側面を持つ人物として描かれていることです。著者は、この新たな表現を通じてファンの想像力を掻き立てたいという意図を持っていると語っています。

あらすじ

各話のサブタイトルは、ジョニーという名の映画や楽曲から引用されています。

第一話: ジョニーは戦場へ行った

ジョニー・ライデンは宇宙移民第一世代の家族に生まれ育ちながら、ザビ家を嫌悪しています。ある日、父が彼の名義で軍への志願書を出したために、嫌々ながらジオン軍に入隊することに。彼は戦場での負傷を期待し、目立つ赤色の機体に乗り込む。しかし、意に反してMS操縦に秀でる才能を発揮し、次々と戦果を挙げることに。ア・バオア・クー防衛戦では、フルアーマーガンダムと激闘を繰り広げるも、撃墜されます。彼は、幼馴染であるティキ・トゥーニアと再会し、再び自らの愛機フルバレットザクに乗り換えて連邦軍と戦います。

第二話: ジョニーへの伝言

ア・バオア・クー防衛戦で連邦軍に救助された後、脱走したジョニーは大戦終結から2年が経った頃、偽名「ジョニー・ドップ」として、荒廃した地球の復興に力を尽くします。しかし、戦争のトラウマから戦えなくなり、彼を雇った少女ジルとの出会いを通じて、再び前を向く勇気を取り戻します。彼はジオン公国議会の襲撃を受け、数々の困難を乗り越えて戦う姿が描かれます。

第三話: 両手いっぱいのジョニー

再び宇宙に戻ったジョニーは、シン・マツナガと共に残党勢力「真・ジオン公国議会」の脅威に立ち向かいます。彼は高機動型ザクに挑み、Dr.Qのパーフェクト・ザクとの死闘を経て、その後、愛するティキの元へと向かいます。この物語の中で、ジョニーは戦争と向き合い、彼の真の姿を見せていくことになります。

登場人物

• - ジョニー・ライデン: 本作の主人公。従来の設定とは異なり、彼は反ザビ家思想の持ち主であることが強調されています。
• - ティキ・トゥーニア: ジョニーの幼馴染で、彼の想い人。後に彼女はジョニーと結婚し、大切な存在になる。
• - ジル: 戦争で家族を失った少女で、ジョニーを雇うことで物語に深く関わる。
• - シン・マツナガ: ジオン軍のエースパイロットで、ジョニーの協力者として登場します。
• - Dr.Q: 真・ジオン公国議会の首謀者で、戦後の混乱を引き起こす antagonistic characterです。

本作は、従来のガンダム作品とは一線を画し、戦争を通じて成長する人物像を描き出しています。ジョニー・ライデンの物語は、戦争の真実と個々の選択の重さを浮き彫りにしています。

もう一度検索