櫛田神社 (松阪市)

櫛田神社の紹介

櫛田神社（くしだじんじゃ）は、三重県松阪市櫛田町に誕生した由緒ある神社です。式内社に指定されており、古くは村社としての格付けがされていました。この神社は櫛田川の下流に近い西の岸に位置し、主に理容や美容に従事する職業の人々から深い信仰を集めている場所です。

境内には特に注目される「櫛の碑」という石碑があり、これは三重県美容業生活衛生同業組合によって建立されました。この碑は、櫛田神社と理容、美容業界との深い結びつきを象徴しています。櫛田神社の名前は、櫛に由来しており、福岡県博多区にある櫛田神社とつながりがあります。実は、福岡の櫛田神社は757年に当社を勧請して創建したと伝えられています。

祭神について

この神社では、五柱の神々が祀られています。その中には大若子命、櫛玉姫命、須佐之男命、天忍穂耳命、市杵島姫命が含まれています。中でも大若子命は特に注目される存在です。彼は『倭姫命世記』によると、かつて「竹田之国」を支配していた豪族であり、倭姫命が彼に出会った際、神社の名の由来となる「櫛」を当地に落としたことが記されています。この出来事により、神社は「櫛田社」と名付けられたのです。

大若子命は、その武力にかけて多くの功績を挙げたため、倭姫命が彼を祭神として祀るように命じたとされています。

歴史的背景

神社の創建に関して社伝では、垂仁天皇の22年（紀元前8年）に遡るとされています。この時、倭姫命は天照大神を祀る適切な場所を探しており、案内役である大若子命を祀るためにこの地に神社を建てたと言われています。しかし、江戸時代の明暦のころに社殿は失われてしまいました。その後、享保年間に再度再興されました。

1907年には合祀が行われ、神社は字室垣内に移転、名称が大櫛田神社に改められました。翌年の1908年にはさらに神山神社に合祀されましたが、氏子たちの要望により、1933年に現社地に分祠されました。

最近では、2006年の9月4日、すなわち「櫛の日」に、三重県美容業生活衛生同業組合によって「櫛の碑」が建てられました。碑には当時の厚生労働大臣であった川崎二郎の筆による文字が刻まれています。これにより、美容業界とのさらなる結びつきが強化されました。

付随情報

この神社の近くには櫛田川や近鉄山田線の櫛田駅が存在し、訪れる際には便利なアクセスが可能です。また、周辺には関連する神社として佐那神社もあり、併せて参拝することができます。

さらに、櫛田神社に関する詳細や最新の情報は三重県神社庁の公式サイトを通じて確認できます。

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