欅平駅

欅平駅について

欅平駅（けやきだいらえき）は、富山県黒部市宇奈月町に位置する黒部峡谷鉄道の終着駅です。この駅は標高599メートルにあり、普通鉄道としては富山県の最東端にあたります。自然豊かなこの地域は観光名所としても知られています。

歴史

欅平駅の歴史は1937年（昭和12年）にさかのぼります。当初は日本電力の専用鉄道として、小黒部駅から当駅までが開業しました。そして、1953年（昭和28年）には関西電力が地方鉄道法に基づく旅客営業を開始し、正式に当駅が開業しました。1971年（昭和46年）には黒部峡谷鉄道が設立され、この駅も同社の管轄となりました。これにより、駅の運行が本格的に始まったのです。

駅構造

この駅のホームは非常に長く設計されており、同時に2本の列車が停車可能です。また、停車している列車の機関車の付け替えもここで行うことができます。さらに、駅からは黒部川第三発電所へと続く関西電力の専用線が敷設されており、一般の乗車はできないものの、発電所などへのアクセスも含まれています。

駅舎はホームの北端に位置しており、改札は階段を上がった先にあります。1階には出札口や売店があり、2階には利用者がくつろげるレストランがあります。また、屋上部分は展望台として開放され、周辺の美しい景観を楽しむことができます。トイレは駅舎外やホームにも設置されており、利用者にとって便利な構造になっています。

当駅は終点である一方で、「関西電力黒部専用鉄道」はさらに先へ続いています。500メートルほどトンネルを進むと、スイッチバックとなった部分に「欅平下部駅」があり、ここから高低差約200メートルの竪坑エレベーターを使用して、上部軌道の欅平上部駅と結ばれています。上部軌道では小型トロッコによって黒部川第四発電所に至ることが可能です。この専用鉄道の利用は原則として関係者に限られていますが、関西電力主催で富山県が協賛する「黒部ルート見学会」に当選すれば、一般の人も乗車できるチャンスがあります。このルートは今後、2024年度を目指して一般開放される見込みです。

駅周辺の観光名所

欅平駅周辺には、自然や観光施設が豊富に点在しています。例えば、宇奈月砂防出張所や黒部川第三発電所、さらに名剣温泉などの温泉地があります。また、人喰岩や猿飛峡、欅平ビジターセンター、奥鐘橋、水平歩道、猿飛温泉、そして餓鬼ノ田圃などは、観光客に人気のスポットです。

隣接駅

黒部峡谷鉄道のラインアUPには、欅平駅の隣には鐘釣駅と小屋平駅があります。ただし、小屋平駅は関西電力の専用駅です。

欅平駅は、観光、鉄道好き、そして自然を愛する人々にとって訪れる価値がある場所であり、豊かな歴史とともにその魅力を発揮しています。

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