欽ちゃん劇場・とり舵いっぱーい!

『欽ちゃん劇場・とり舵いっぱーい!』は、1979年9月28日から1980年3月21日まで、日本テレビ系列の『金曜劇場』枠で放送された全26話のテレビドラマです。萩本欽一主演のドラマシリーズ第2弾として制作されました。前作『欽ちゃんドラマ・Oh!階段家族!!』に続き、ユニークな設定とバラエティ要素を盛り込んだ内容が特徴です。

舞台は、未亡人が経営する阿佐ヶ谷の焼き鳥屋「蒸気船」。この店を舞台に、様々な人間模様が繰り広げられます。ドラマの構成は、前作同様にドラマ本編に加えて、公開コントが挿入されるというユニークな形式がとられています。しかし、本作では萩本欽一はドラマ冒頭の説明やコントパートのみの出演にとどまり、ドラマ本編では故人という設定のため、回想シーンのみの登場という異色の展開になっています。萩本欽一は、ドラマの顔としてだけでなく、コントの仕掛け人としても番組を盛り上げました。

このドラマの後、『金曜劇場』では『真夜中のヒーロー』、『黄金の犬』が放送され、その後1980年8月1日より、萩本欽一と浜木綿子が再びタッグを組んだ『欽ちゃんのちゃーんと考えてみてネ!』が放送開始されました。

主な出演者は、焼き鳥屋の女将役の浜木綿子をはじめ、松田洋治、志方亜紀子、岩崎良美、水の江滝子、井上純一、長谷直美、川津祐介など豪華な面々が揃いました。そして、萩本欽一も出演しています。主題歌は、下条アトムが歌う「俺と親父」で、喜多条忠が作詞、吉田拓郎が作曲、松任谷正隆が編曲を手がけました。

このドラマは、当時としては斬新な構成と、萩本欽一のコメディセンスが光る作品として人気を博しました。また、昭和の時代を彩った名作ドラマの一つとして、今もなお語り継がれています。

関連作品としては、前作の『欽ちゃんドラマ・Oh!階段家族!!』、そして本作終了後に放送された『欽ちゃんのちゃーんと考えてみてネ!』が挙げられます。これらの作品と合わせて見ると、萩本欽一のドラマにおける変遷をより深く理解できるでしょう。

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