歌川芳桐

歌川芳桐（うたがわ よしきり、生没年不詳）は、幕末から明治にかけての浮世絵師であり、歌川国芳の門人であったことが知られています。一鳳斎（いっぽうさい）と号し、文久から明治にかけての期間に作品を制作したと推測されています。

明治6年（1873年）に建立された一勇斎歌川先生墓表には、国芳の門人として「芳桐」の名が刻まれています。このことから、歌川国芳の門人であったことは確実視されていますが、残念ながら、それ以外の詳しい経歴や作風については、現存する資料が限られているため、ほとんど解明されていません。

一部の文献では、号を「一風斎（いっぷうさい）」としているものもありますが、同一人物を指していると考えられています。

参考文献

桑原羊次郎 『浮世絵師人名辞書』 教文館、1923年
井上和雄 『浮世絵師伝』 渡辺版画店、1931年
* 樋口弘 『幕末明治の浮世絵集成』 味燈書屋、1955年

これらの文献によって、名前と存在が確認できます。

今後の研究によって、新たな資料が発見され、歌川芳桐の人物像や作品に関する理解が深まることが期待されます。

もう一度検索