歌広場

カラオケルーム歌広場について

カラオケルーム歌広場は、株式会社クリアックスが運営するカラオケボックスチェーンで、関東地方を中心に店舗を展開しています。運営はグループ会社の株式会社歌広場に委託されています。「ウタヒロ」や「歌広場」という略称で親しまれ、2023年4月時点で、東京、神奈川、埼玉、千葉、宮城に計68店舗を展開しています。

創業と革新的なサービス

歌広場の歴史は、1994年に実業家の李支宗氏がカラオケ事業に参入したことから始まります。当時、通信カラオケの登場により低コストで高い収益が見込めることに着目し、事業を急速に拡大しました。歌広場は、業界に先駆けて昼間の営業、1人当たりの料金制度、飲み放題などの画期的なサービスを導入しました。これらの革新的なサービスは、他のカラオケチェーンにも影響を与え、カラオケを大衆的な娯楽として定着させるきっかけとなりました。特に、1人料金の設定は、少人数でも手軽にカラオケを楽しめる「ヒトカラ」の普及を後押ししました。

低迷と復活

1990年代には「カラオケといえばウタヒロ」と言われるほどでしたが、2000年代に入ると、店舗の老朽化や設備の陳腐化、清掃が行き届かないなどの問題が表面化し、「安かろう悪かろう」というイメージが定着してしまいました。競合他社がサービスや機種の拡充に力を入れる中、歌広場は顧客離れが進み、店舗閉鎖が相次ぐ事態となりました。しかし、その後、歌広場は積極的に機種の入れ替え、店舗改装、従業員教育などを実施し、大幅な改善を進めています。

現在のサービス

現在では、非会員の料金割増やワンオーダー制がなく、飲み放題付きのリーズナブルな料金設定、税込価格での提供が魅力です。フードメニューも比較的安価で、ヒトカラでも割増料金がなく、気軽に利用できることから、根強いファンも多くいます。機種は主にDAMとJOYSOUNDを導入しており、幅広いニーズに対応しています。かつてはUGAも導入していましたが、2012年にはJOYSOUNDの「CROSSO」に切り替えました。また、電子マネー決済にも積極的に対応しています。

ユニークな取り組み

歌広場は、スマートフォンアプリを提供しており、会員になると室料割引や誕生日特典など様々なサービスが受けられます。また、シルバーサービスや食べ放題プラン、独自のランキングバトルなど、多様なニーズに対応したサービスを展開しています。

過去のサービス

過去には、フィーチャーフォン向けのメールマガジン会員サービス「歌倶楽部」や、高級志向の「アルムーア・歌広場スペシャル」といった店舗を展開していました。また、店舗で配布していたフリーペーパー「U-FUN」や、ランチパックなどユニークなサービスも提供していました。

マスコットキャラクターとオリジナルドリンク

歌広場のマスコットキャラクターは、創業以来使用されているスマイリーフェイスのキャラクターで、当初は「ニコちゃん」と呼ばれていましたが、ジャンボカラオケ広場では「デルちゃん」と公表しています。また、かつてはオリジナルドリンク「初恋キブン♪」を提供していましたが、現在は幻のドリンクとなっています。

著名人との関わり

4人組ロックバンド・ゴールデンボンバーのメンバーである歌広場淳の芸名は、歌広場から拝借したものです。彼は2014年、2015年には歌広場のキャンペーンキャラクターを務め、コラボ企画も実施されました。

まとめ

カラオケルーム歌広場は、革新的なサービスでカラオケ業界を牽引し、多くの人々に親しまれてきたチェーン店です。一時的な低迷期を経て、現在はサービス改善により再び勢いを取り戻しつつあります。豊富な機種とリーズナブルな価格で、今後もカラオケファンに愛される存在であり続けるでしょう。

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