正森成二

正森成二について

正森成二（まさもり せいじ、1927年1月19日 - 2006年10月18日）は、神戸出身の日本の政治家であり、また弁護士としても活躍した人物です。長い政治のキャリアを持ち、特に衆議院議員としての活動が知られています。

学歴と初期の活動

彼は、旧神戸一中や旧静岡高校を経て東京大学法学部を卒業しました。法学の専門知識をもとに、弁護士としてのキャリアをスタートさせました。その中での重要な事件として、大教組の勤評闘争事件の主任弁護士を担当したことが挙げられます。この経験を通じて、多くの法律問題に精通し、次第に政治の世界に足を踏み入れることとなります。

政治活動のスタート

1972年、第33回衆議院議員総選挙で旧大阪1区から初当選しました。当初の地盤は、反党活動により除名された志賀義雄のものであったため、正森はその影響を払拭するために尽力しました。以降、彼は9回連続で当選を果たし、信任を得ることとなります。

国会での活動

彼は衆議院のさまざまな委員会に所属し、大蔵委員会、法務委員会、予算委員会などで活躍しました。また、大蔵や法務、決算行政監視委員会、沖縄北方特別委員会などの理事も務め、宗教法人に関する特別委員会の委員や裁判官弾劾裁判所裁判員としても活動していました。これらの経験が彼の政治的立場を確固たるものにしていきました。

1997年10月30日、彼は衆議院において議員在職25年を表彰され、当時の政治家としての功績が認められることとなります。しかし同年11月6日、健康上の理由により議員辞職し、政界から身を引くこととなりました。引退後は、日本共産党の名誉役員となり、政治活動は続けるものの、議員としではなくなりました。

最期の時

正森は2006年10月18日午前9時40分に大阪市の病院で多臓器不全により亡くなりました。その享年は79歳でした。政治家としての活動と弁護士としての経験が、彼の人生を彩るものとなりました。

浜田幸一との対立

正森の政治家としての活動には議会における数々の議論も含まれています。1988年の予算委員会では、委員長の浜田幸一による「宮本顕治のリンチ疑惑」発言が大きな波紋を呼びました。正森は浜田の発言を問いただし、資料を根拠に過激派を取り上げた結果、委員会は混乱に陥り、浜田は辞任に追い込まれることとなりました。この出来事は、正森の政治家としての強硬な姿勢を象徴するものとして記憶されています。

家族と後継者

家庭内では、子息の正森克也が佛教大学の講師や社会福祉法人の理事として活動しています。彼は2011年4月の吹田市長選挙に共産党の推薦を受けて立候補したものの、惜しくも落選しました。

著作

正森成二はまた、著作活動も行っており、『大きなひとみで』や『道ひとすじに』、さらには『質問する人、逃げる人』などの書籍を執筆しました。その内容は、彼の政治や法律に対する考え方、また人生観を伺わせるものとなっています。彼の業績は、日本の政治史において重要な一ページを占めています。

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