正橋正一

正橋正一は、1926年8月9日に生まれ、2006年8月28日に亡くなった、昭和から平成初期にかけて活躍した地方公務員であり政治家です。彼は富山県富山市長を4期務め、その功績は多岐にわたります。

富山県射水郡大門町（現在の射水市）出身の正橋は、1943年に富山県立高岡商業学校（現在の富山県立高岡商業高等学校）を卒業後、東京立川の立川飛行機に勤務しました。終戦後、故郷に戻り、1945年11月に富山県庁に入庁。1951年からは地方自治庁に出向し、地方自治に関する専門知識と経験を積みました。

1972年に富山県庁に戻った正橋は、総務部地方課長、知事公室秘書課長、東京事務所長、総務部長、公営企業管理者など、数々の要職を歴任しました。これらの職務を通じて、彼は県政運営に深く関わり、その手腕を発揮しました。

1983年には富山市助役に就任し、市政運営に参画。1986年、前年12月に死去した塩谷敏幸富山市長の後継者として富山市長選に立候補し、見事当選を果たしました。以後、2002年まで4期16年にわたり富山市長を務め、その間、都市の発展と市民生活の向上に尽力しました。

市長在任中、正橋は都市基盤の整備、産業の振興、文化の振興、福祉の充実など、幅広い分野で政策を推進しました。彼のリーダーシップのもと、富山市は目覚ましい発展を遂げ、県内の中核都市としての地位を確立しました。

正橋正一は、地方自治の専門家として、また、市民に寄り添う政治家として、多くの人々に慕われました。彼の功績は、富山市の歴史に深く刻まれています。

著書として『入門地方税』、『入門事業税』があります。これらの著書は、地方税に関する知識の普及に貢献しました。

参考文献：『新訂 現代政治家人名事典 : 中央・地方の政治家4000人』日外アソシエーツ、2005年。

もう一度検索