正義会教団

正義会教団について

正義会教団（せいぎかいきょうだん）は、山口義一によって創設された霊友会系の新宗教です。教団名の「正義」は、霊友会の久保角太郎の法名に由来しています。教団の特徴は、伝統的な仏教教義に新たな解釈を加え、特に在家の先祖供養を重視している点です。

設立者と信者

山口義一（教主様）と妻の山田正江が中心となり、教団の基礎を築きました。義一は昭和8年に霊友会に入信し、その後の教団の拡大に寄与しました。彼は教団内で急速に昇進し、支部長となるも、暴力団関係の事件を経て一時的に教団から除名されることになります。しかし、昭和12年には復帰し、その後新たな教団を設立することになりました。

教義の変遷

正義会は、最初は霊友会の教義をベースにしていましたが、時を経るごとに「先祖供（敬・行）養道」を掲げ、新たに「南無釈迦牟尼仏・南無多宝塔・南無十万分身諸仏」を本尊に設定しました。さらには、「四菩薩」を新たに本尊に加えることで、教義を進化させています。

心の浄化には体の浄化が必要とされ、教団内では「法華禅」が重視されています。これには調身や調息の修行法も含まれ、霊友会の影響から徐々に脱皮しようとする意識が見受けられます。

教団の沿革

教団の歩みは波乱に富んでいます。昭和24年から25年にかけて発生した霊友会事件では義一は教団内の改革派として試練に直面しました。それでも、彼は教団に留まる意向を示していましたが、最終的に昭和26年には霊友会を脱会し、新しい宗教法人「霊友正義会」を設立しました。この名称は後に「正義会」と改称されます。

正義会の成長過程で、義一は霊友会で学んだ教えを基に、先祖供養の重要性を唱えます。昭和31年には「先祖供（敬・行）養道」を提唱し、本尊を義一自身が記したものに変更しましたが、信者数は減少してしまいました。この経験を踏まえ、義一はさらに法華経の研究に励み、再出発を決意しました。

新たな本尊と修行

昭和42年、正義会は「南無釈迦牟尼仏」を新たな本尊として定めます。この改革に伴い、義一は「西田無学常不軽大士法統」を名乗るようになりました。さらに、法華経の要点を集めた新たな経巻も発行され、教団の教えは洗練されていきました。

教団内では独自の修行法が確立され、その中で「妙法稱」と呼ばれる修行が行われています。昭和44年には本部を館山市に移転し、三昧堂という修行道場を作りました。さらに、昭和51年には教団の霊感者から「正義会の時代である」という啓示があったことも記録されています。このようにして、教団は常に進化を遂げ、高め合うことを目指し続けています。

今日、正義会教団は独自の教義と修行方法を持ち、信者たちの精神的な支えとなっています。

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