武井隆次

武井 隆次（たけい りゅうじ）

武井隆次は、1971年5月18日生まれの日本の陸上競技選手で、主に長距離走の専門家としてその名を馳せました。彼は墨田区立鐘淵中学校を経て、國學院久我山高等学校、そして早稲田大学人間科学部スポーツ学科を卒業後、そのキャリアをさらに発展させました。

競技人生の始まり

國學院久我山高校では、彼の周囲には優れた選手が多く、その中でも松本秀之や大澤哲夫らと共に成長しました。1990年の高校3年生のとき、高知インターハイで1500mと5000mの両方で優勝し、一躍注目の存在となりました。その記録は特に5000mでの大会新記録となる14分13秒73であり、高校生として初めて14分台を達成した選手となりました。さらに、全国高校駅伝の都予選では仲間たちと共に東京高校記録を樹立し、全国優勝を目指しましたが、残念ながらチームは総合10位に終わりました。

大学時代の活躍

1990年に早稲田大学に入学後は、競走部の仲間と共に「早大三羽烏」と呼ばれる名コンビを形成しました。彼は第60回日本インカレでは、10000m（28分42秒94）と5000m（13分56秒03）の二冠を制します。その後の箱根駅伝では、連続して区間新記録を更新し、多くの区間賞を獲得しました。特に第69回箱根駅伝では、7区での記録は長い間区間記録として残されました。

プロ選手としての経歴

大学卒業後、彼はエスビー食品に入社し、長らく競技の世界での挑戦を続けました。その中で、彼は2002年のびわ湖毎日マラソンでの優勝を果たし、釜山アジア大会の代表選手に選ばれて銅メダルを獲得しました。残念ながらオリンピック出場は果たせませんでしたが、彼の競技人生を彩る実績は数多くありました。

引退後の活動

引退後は、エスビー食品に留まりコーチとして活動し、やがて監督に就任しました。彼の指導の下、若いアスリートたちの成長を支えました。また、早稲田実業学校のコーチにも就任し、次世代の才能を育てる役割を担いました。

プライベートと家族

武井には極度の近視があり、強い度数のメガネを常に愛用していましたが、走る際にはそれを外していました。そのため、走るときはほとんど視界がなかったといいます。彼の弟・康真も中央大学で活躍し、共にエスビー食品に進むという兄弟の絆も強いものでした。

マラソン成績

彼のマラソンでの成績は素晴らしく、特に2002年のびわ湖毎日マラソンでの優勝（2時間08分35秒）は、彼のキャリアの中でのハイライトの一つです。また、アジア大会での銅メダルに次ぐ活躍も見逃せません。その他のレースでも数々の好成績を収めました。彼の素晴らしいキャリアは、多くの若いアスリートにとっての見本となっています。

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