殿様のフェロモン

『殿様のフェロモン』の概要

『殿様のフェロモン』は、フジテレビが1993年10月から1994年3月まで放送したお色気バラエティ番組です。この番組は生放送と録画放送を組み合わせて制作され、毎週日曜日の深夜に視聴者に届けられました。番組の略称は『殿フェロ』で、タイトルは当時新進気鋭の放送作家である岩崎夏海が考案しました。

番組の構成と制作

制作はフジテレビの吉田正樹班が担当しており、スタジオ配置などは当時人気だった『オールナイトフジ』を参考にしていました。番組は『とぶくすり』の流れを受け継ぎ、その後『めちゃ²モテたいッ!』や『めちゃ²イケてるッ!』などの発展的番組を生む基盤ともなりました。

番組はコーナーを中心に進行していましたが、視聴者の関心を惹くため、特に中期からはエロをテーマにしたコーナーやドッキリ企画が多く組まれるようになりました。この中でも特に話題を呼んだコーナーは、『快感!ハケ水車が回っているのは誰だ?クイズ』です。このコーナーではAV女優が多数登場し、視聴者に強い印象を残しました。深夜放送にもかかわらず視聴率は5%から6%を記録し、お色気番組としては異例の成功を収めました。

しかし、人気が高すぎたことが逆に影響し、わずか半年で全20回の放送をもって打ち切りとなりました。この打ち切りは『ギルガメッシュないと』の類似ケースとして語られることが多いです。

放送形式とフェロモンズ

基本的には生放送形式で行われていましたが、事前に録画した回も複数回あり、最終回も生放送の数時間前に収録されるなど、様々な形態で放送されました。最終回ではスタジオを温泉旅館をイメージした装飾にするなど工夫が凝らされています。

番組のレギュラー陣にあたる「フェロモンズ」と呼ばれる女性陣は、主にモデルやレースクイーン、AV女優から構成されており、視聴者からの募集によって出演した者は少数でした。フェロモンズの中には水商売関連の女性も含まれており、彼女たちの間では様々な派閥が形成されていました。

出演者とコーナー

司会者として中山秀征や常盤貴子、今田耕司らが名を連ねており、バラエティ的なエッセンスを加えていました。また、大人気の「おだいばZ会」のメンバーも出演しており、ナインティナインや極楽とんぼなどが活躍しました。

主なコーナーには、先ほど紹介したクイズ形式の『快感!ハケ水車が回っているのは誰だ?』をはじめ、フェロモンズの家庭訪問やクイズ形式の企画が盛り込まれました。特にハケ水車のコーナーでは、AV女優が感情的な反応を見せる様子が話題を呼びました。しかしその一方で、内容がエロに偏っていく中で、最終回の際には常盤貴子が「もうバラエティに出ることはない」と語るなど、その影響の大きさを物語っています。

終わりに

この番組の後に続いた『ゲッパチ!UNアワー ありがとやんした!?』も同じスタッフによる作品であり、当時の人気を反映した形となりました。『殿様のフェロモン』はその独自のスタンスと斬新な内容で、今なお語り草となっている番組です。

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