毎日放送制作土曜朝のワイドショー

毎日放送（MBS）が制作し、TBS系列（JNN）で毎週土曜日の朝に放送されているワイドショー、情報番組の歴史は、半世紀以上にわたります。

この時間帯における番組の起源は、1965年4月17日にさかのぼります。当時はNETテレビ（現在のテレビ朝日）系列に属していたMBSが、同局の看板番組『モーニングショー』の週末版として、関西ローカルで『MBSウィークエンドショー』の放送を開始したのが始まりです。同年11月には、NETテレビ系列での全国ネット番組へと発展し、『ウィークエンドショー』と改称されました。当初は東名阪九の4局ネットでしたが、在阪の放送局が制作する土曜朝の全国ネット番組としては、この枠が草分け的な存在となりました。

1966年1月からは、NHK出身のアナウンサーであった八木治郎氏が司会に加わり、同年4月には番組タイトルを『ウィークエンドモーニングショー』に改めました。これによりネット局は拡大し、1969年4月には全国32局を結ぶ規模となりました。さらに1970年1月には、司会の名前を冠した『八木治郎ショー』へとタイトルが変更されました。

この間、日本の放送ネットワークにおいて大きな転換点がありました。1975年3月31日付けで、MBSと、当時関西地区のTBS系列局であった朝日放送（ABC）との間で、ネット系列の交換が実施されることになったのです。これに伴い、『八木治郎ショー』は1975年3月29日の放送をもってNETテレビ系列での歴史に幕を下ろし、翌週の4月5日からはTBS系列での放送が開始されました。

その後、1980年10月からは放送時間が午前8時開始となり、『八木治郎ショー・いい朝8時』としてリニューアル。番組内容は報道や情報から一転、完全にトーク主体へと変わりました。しかし、1983年4月18日、司会の八木治郎氏が福岡出張中に急逝するという突然の出来事に見舞われます。これを受け、番組タイトルは同年5月7日から『すてきな出逢い いい朝8時』に改められました。このタイトルでの放送は長く続き、多くの視聴者に親しまれながら2001年9月29日まで約18年間、土曜朝の顔であり続けました。

2001年10月6日からは『リアルタイム』がスタートし、報道・情報系のワイドショー路線へと回帰しましたが、放送期間はわずか1年と短命に終わりました。続く2002年10月5日開始の『サタモニ!』も視聴率は振るわず、わずか5ヶ月で放送を終えることとなりました。次のレギュラー番組が始まるまでの2003年3月は、単発の旅番組『春だ!旅に出よう!!』などが放送されました。

そして2003年3月29日からは『知っとこ!』がスタートしました。この番組は放送時間を変えながらも長く続き、実に12年間にわたり放送されました。特に2006年4月15日から2011年9月24日までの期間は、7時30分からの放送となり、枠が拡大されました。

2015年4月4日からは、現在も続く『サタデープラス』が放送されています。この番組も放送時間帯に幾度かの変更があり、スタート時は8時開始でしたが、2021年4月3日からは7時30分開始、2022年4月2日からは7時58分開始、そして2022年10月1日からは7時59分開始と、細かな変更を経て現在に至ります。

このように、MBS制作の土曜朝ワイドショー枠は、NET系列時代の黎明期からTBS系列へのネットチェンジ、八木治郎氏の長寿番組時代、短命番組が続いた時期、そして12年続いた『知っとこ!』から現在の『サタデープラス』まで、激動の歴史を歩んできました。これは在阪局制作の土曜朝全国ネット番組の歴史そのものであり、今後もその系譜は続いていくことでしょう。

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