毎日新聞北海道センター

株式会社毎日新聞北海道センター

北海道北広島市に本拠を置く株式会社毎日新聞北海道センターは、毎日新聞の北海道支社が発行する「毎日新聞」や「スポーツニッポン」をはじめ、受託業務として「聖教新聞」や「公明新聞」などの印刷を手がける企業です。2000年に毎日新聞北海道支社の印刷部門が分離独立して設立されました。

設立前史と札幌での歩み

同社の起源は、1959年4月15日に札幌市中央区北2条に設立された毎日新聞北海道発行所に遡ります。この組織は、まず同年5月1日に毎日新聞北海道版の発行を開始し、続いて5月31日にはスポーツニッポン北海道版の印刷・発行も始めました。また、外部からの印刷受託も行っており、1961年からは聖教新聞社、1964年からは公明党からの依頼で、それぞれ聖教新聞と公明新聞の印刷を開始しました。これらの受託業務は1969年11月から一時中断しましたが、聖教新聞は1980年1月3日、公明新聞は1998年3月にそれぞれ委託印刷が再開されています。北海道発行所自体は、1977年に毎日新聞東京本社に吸収合併された後、1979年には北海道支社へと組織が移行しました。

印刷工場は、1970年9月24日に札幌市中央区北4条に建設された毎日札幌会館への北海道発行所の新社屋完成に伴い、同会館内に移転しました。設備面では、1989年にそれまで使用していたスーパー輪転機を撤去し、東京本社から譲渡された15型輪転機を移設するとともに、ニュークラウナーサテライト型輪転機を増設するなど、技術の近代化を進めました。さらに、1995年には小型オフセット印刷機も導入しています。1998年11月には、札幌工場に加え、旭川市に旭川印刷所を開設し、印刷拠点を増やしました。

株式会社化と北広島への集約

転機となったのは2000年4月1日です。毎日新聞北海道支社の印刷部門が分社化され、「株式会社毎日新聞北海道センター」が設立されました。そして同年11月13日、北広島市大曲に新たな工場が完成し、札幌にあった印刷機能が全面的に移転しました。これにより、より効率的で広大な印刷環境が整備されました。その後、2004年4月29日には旭川印刷所が閉鎖され、北海道内の毎日新聞関連の印刷拠点は北広島市の新工場に一本化されました。

技術導入と外部連携の強化

技術面では、2009年に製版工程を大幅に短縮・効率化するため、CTP（Computer To Plate）システムを導入し、従来の製版作業が不要となりました。この時期には、2009年6月から2017年12月28日まで、東京スポーツの委託印刷も行っています。また、2008年7月には北海道洞爺湖サミット開催期間中という特別な依頼に応じ、英字新聞である「ジャパンタイムズ」と「ウォール・ストリート・ジャーナルアジア版」の期間限定での受託印刷を実施しました。

印刷品質の向上にも力を入れており、2011年には「毎日新聞印刷クオリティー大賞」を初めて受賞し、翌2012年も連続で受賞するなど、その技術力は高く評価されています。さらに、災害時における新聞印刷体制の確保のため、他の印刷会社との連携も進めています。2012年には北海道のブロック紙である北海道新聞社のグループ会社、道新総合印刷と、2013年には苫小牧市の地方紙である苫小牧民報と、それぞれ災害時の緊急総合印刷協定を締結しました。この協力関係は実際の業務にも発展しており、2020年10月1日からは苫小牧民報の委託印刷を開始しています。

現在の体制

現在の本社および印刷所は北広島市大曲工業団地にあります。毎日新聞社、スポーツニッポン新聞社、東日印刷を主要株主としており、毎日新聞、スポーツニッポン、聖教新聞、公明新聞といった日刊紙の北海道版を中心に、様々な出版物の印刷を担っています。長年にわたる経験と最新技術を組み合わせ、北海道における新聞印刷の中核として機能しています。

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