比志島義興

比志島義興（ひしじま よしおき）

比志島義興は、安土桃山時代に島津氏に仕えた武将です。永禄4年（1561年）に比志島義基の嫡男として生まれました。幼少の頃より武芸に励み、その才能を開花させました。

初陣と武功

天正3年（1575年）12月14日に元服し、武将としての第一歩を踏み出します。天正6年（1578年）の耳川の戦いでは、父・義基と共に初陣を飾り、その勇猛果敢な戦いぶりで武功を挙げました。その後も、天正8年（1580年）の肥後国矢崎城攻め、天正10年（1582年）の水俣城攻め、天正12年（1584年）の沖田畷の戦いなど、数々の戦でその名を轟かせました。

特に、天正14年（1586年）6月の筑紫広門征伐では大将を任され、根白坂の戦いにおいても父と共に大きな功績を上げました。これらの戦いで見せた義興の活躍は、島津家における彼の地位を確固たるものとしました。

文禄・慶長の役と最期

その後、義興は文禄・慶長の役にも参戦し、異国の地で戦いました。しかし、慶長4年（1599年）に実弟・北原兼茂、叔父・比志島国家と共に上洛した際、伏見で病に倒れ、そのまま39歳という若さでこの世を去りました。父・義基よりも4年早く亡くなったことになります。彼の早すぎる死は、多くの者に惜しまれました。

比志島義興は、その短い生涯の中で数々の戦で武功を挙げ、島津家を支え続けた武将でした。彼の勇猛果敢な戦いぶりは、後世に語り継がれています。

参考文献

* 『本藩人物誌』 鹿児島県史料集(13)　（鹿児島県史料刊行委員会）

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