毛利広規

毛利広規（もうり ひろのり）は、江戸時代中期の元禄から寛保にかけて、長州藩の一門家老として活躍した人物です。阿川毛利家の6代当主として、藩政に貢献しました。

生い立ちと家督相続

元禄6年（1693年）に、阿川毛利家5代当主である毛利就芝（もうり なりしば）の子として生まれました。しかし、元禄8年（1695年）2月20日に父が死去したため、わずか2歳という幼さで同年4月4日に家督を相続することになります。

宝永元年（1704年）12月26日には、藩主である毛利吉広（もうり よしひろ）から「若狭」の百官名と、「広」の偏諱を与えられ、広規と名乗るようになりました。この偏諱授与は、広規が藩主から将来を期待されていたことを示唆しています。

藩政への貢献

広規は、毛利吉広、吉元（よしもと）、宗広（むねひろ）の3代の藩主に仕え、一門家老として藩政を支えました。享保4年（1719年）には、朝鮮通信使が来朝した際に、上関（かみのせき）において接待役を務めています。これは、外国使節との重要な外交交渉の一端を担ったことを意味し、広規の能力と地位の高さを示しています。

文化事業と晩年

寛保2年（1742年）には、阿川八幡宮を修復しました。これは、地域社会への貢献を示すとともに、広規の文化的関心の高さを示すものです。同年5月2日に死去、享年50歳でした。

子孫

広規の死後、嫡男である広漢（ひろくに）が阿川毛利家の7代当主となりました。また、三男の就貞（なりさだ）は、分家である繁沢家を相続した後、阿川毛利家を相続し11代当主となっています。さらに、四男の就章（なりあき）は柳沢家を相続し、その子の信任（のぶとう）が阿川毛利家の9代当主となりました。このように、広規の子孫は阿川毛利家や他の家で重要な役割を果たし、家系の繁栄に貢献しました。

参考文献

* 『萩藩閥閲録』巻5「毛利宇右衛門」

毛利広規は、幼くして家督を相続しながらも、長州藩の一門家老として藩政に貢献し、文化事業にも尽力した人物でした。その子孫もまた、各家で活躍し、毛利家の歴史に名を残しています。

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