民国連立政権

民国連立政権とは

民国連立政権は、2010年5月から2012年12月まで存在した、日本の民主党と国民新党による連立政権です。この政権は、非自民党・非共産党による新しい政権運営を目指し、当初は鳩山由紀夫が内閣総理大臣を務めました。連立政権は、いくつかの波乱を経ながらも、その間に重要な政治課題に取り組みました。

経緯と発足

連立政権のスタートは、鳩山由紀夫が率いる民主党が、国民新党や社民党と連携した時期に遡ります。普天間基地移設問題において、鳩山は当初の公約であった沖縄県外移設を断念し、名護市辺野古沖への基地移設を決定しました。この決定に対して、社民党の福島瑞穂党首が反発し、鳩山から罷免される事態に至りました。福島は、連立政権からの離脱を表明し、その後37の都道府県の幹事長が賛成を表明しました。

その後、2010年6月には菅直人が内閣総理大臣に就任し連立政権を引き継ぎましたが、郵政改革を巡る対立が浮き彫りになりました。郵政改革法案の審議が参院選以降に先送りされたことにより、国民新党の亀井静香が辞任しながらも連立は継続されました。

菅政権下の課題

菅内閣のもとで、民主党は参議院選挙での結果に直面し、与党は過半数に達しない事態となりました。この結果を受けて、民主党内では執行部の引責辞任が求められましたが、菅はその後も留任を表明し続けました。その間に、2011年東日本大震災が発生し、菅政権は震災対応に追われることとなりました。

震災は社会的な影響を与え、政権の支持率は低下しましたが、菅は再生可能エネルギー法案の成立に取り組みました。震災後多くの課題を抱えた中、内閣不信任決議が提出されながらも菅は政権を維持しましたが、8月には菅が辞任を表明し、民主党代表選挙が行われることになります。

野田政権の誕生

2011年9月に野田佳彦が内閣総理大臣に就任し、連立政権の継続が確認されましたが、消費税に関する法案の採決が大きな分岐点となりました。野田政権は、消費税の増税を決定する法案を推進する中で、国民新党にいた亀井静香が反発し、連立からの離脱を選択しました。その結果、国民新党内での分裂が避けられない状況になったのです。

2012年6月、内閣改造により国民新党出身の閣僚が一時的に内閣から不在になる事態が発生しましたが、野田政権はその後も政策推進を続けました。しかし、国民新党の支持基盤が弱体化し、衆議院解散を迎えます。

最後の時期

国民新党の議席減少が続き、連立政権の支持率も低迷する中、2012年12月に実施された第46回衆議院選挙では民主党が大敗を喫しました。民主党は議席を230から57に減少させ、国民新党も1議席にまで減少しました。この結果を受けて、野田内閣は同年12月26日に総辞職し、安倍晋三が新たな内閣総理大臣に就任することとなりました。これにより、1198日間続いた民国連立政権は幕を閉じました。

まとめ

民国連立政権は、様々な課題に直面しながらも重要な政策の推進を試みた政治的な試行錯誤の時期でした。特に震災対応や郵政改革、消費税の議論といった課題は、その後の日本の政治においても重要な意味を持ち続けています。

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