気仙大橋

気仙大橋（けせんおおはし）

気仙大橋は、岩手県陸前高田市気仙町に位置する気仙川に架かる橋梁です。この橋は、国道45号の陸前高田バイパスの一部として、陸前高田市気仙町字小渕と字木場を結んでいます。かつては1日あたり約1万4千台（2005年時点）の車両が利用する主要な交通路でした。

歴史

気仙大橋は、陸前高田市内の交通の円滑化と、上流に位置する姉歯橋の老朽化に対応するため、陸前高田バイパスの一部として1982年に開通しました。しかし、2011年3月11日に発生した東日本大震災により、橋の上部構造は津波によって流失してしまいました。その残骸は、約300m上流まで押し流されるという甚大な被害を受けました。

東日本大震災の影響

東日本大震災の津波によって、気仙大橋と姉歯橋は流失し、通行不能となりました。これにより、緊急車両や救援物資を運搬する大型車両は、内陸部の国道343号などを利用して40km以上迂回せざるを得ない状況に陥りました。この不便さを解消するため、気仙大橋の約10m下流に仮橋が建設されることとなり、2011年7月10日に開通しました。

仮橋の概要

仮橋は、以下の仕様で建設されました。

形式: 7径間鋼板桁
橋長: 210.6m
幅員: 9.0m
着工: 2011年4月16日
完成: 2011年7月10日（当初は2011年9月末完成予定）
工費: 約7億円

当初は9月末の完成を予定していましたが、早期の復旧を求められたため、大幅に工期が短縮されました。

震災後の復旧

震災後、気仙大橋は仮橋で代替されていましたが、周辺の復興事業に合わせて本格的な復旧工事が行われることになりました。2014年に着工し、津波の高さなどを考慮して再建された新しい橋は、2018年12月17日に完成しました。これにより、交通の便が大幅に改善されました。なお、仮橋は2019年度以降に撤去される予定です。

現在

現在の気仙大橋は、震災前の姿を大きく変え、より安全で強固な構造となりました。この橋は、地域の復興を象徴する存在として、新たな交通の動脈となっています。

外部リンク

* 国土交通省三陸国道事務所

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