気仙沼湾

気仙沼湾

宮城県北東部の気仙沼市に位置する気仙沼湾は、湾内に浮かぶ大島によって、東側と西側の二つの湾に分かれる特徴的な地形をしています。

湾の構造

東側の湾は、唐桑半島と大島に挟まれ、南北に細長く伸びています。南側は太平洋に開け、湾の奥の北西部分で大島瀬戸を介して西側の湾と繋がっています。湾口の幅は約3km、奥行きは約6kmです。

一方、西側の湾は、大島と本土に挟まれ、こちらも南北方向に広がっています。湾口の幅は約1.7km、奥行きは約9kmと、東側の湾に比べて奥行きが深くなっています。西側の湾は、「鼎が浦（かなえがうら）」という別名でも知られています。

湾全体がリアス式海岸であり、複雑な地形が特徴です。そのため、湾内は波が穏やかで、養殖に適した環境が形成されています。

湾の利用

西側の湾の最奥部には気仙沼港があり、気仙沼市の市街地が広がっています。この他にも、波路上漁港や浦の浜漁港など、小規模な漁港が多数存在します。湾内には、大川や鹿折川といった河川が流れ込んでいます。

湾内ではカキやワカメの養殖が盛んに行われており、地域の水産業を支えています。

東日本大震災と復興

2011年の東日本大震災では、気仙沼湾沿岸も大きな津波被害を受けました。しかし、その後、復興に向けた取り組みが進められており、その一環として、三陸沿岸道路の一部となる気仙沼[[湾横断橋]]（かなえおおはし）が建設されました。この橋は、全長1,344mの長大橋で、2021年3月6日に供用が開始され、地域住民の生活を支える重要なインフラとなっています。

環境省の定義

環境省は、気仙沼湾の範囲を以下のように定義しています。

東側の湾：大島北東の恵比寿鼻と旧唐桑町上鮪立278番地西端を結ぶ線まで
西側の湾：岩井埼と大島南端の龍舞埼まで（大島南方の岩礁西側は除く）

参考資料

* 気仙沼湾 (PDF) - 公益財団法人 国際エメックスセンター

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