気象ロケット観測所

気象ロケット観測所とは

気象ロケット観測所は、かつて日本の岩手県綾里に存在した、気象観測ロケットの射場です。英語では「Ryori」と表記されます。気象庁によって1970年4月に開設され、同年7月15日に最初のロケットが打ち上げられました。2001年3月21日に観測を終了するまで、MT-135Pロケットを用いて合計1,119回の観測が行われました。

観測所の役割と特徴

この観測所は、北太平洋地域において唯一の気象ロケット観測所として、重要な役割を果たしていました。観測期間中、大気の状態を詳細に把握するためのデータを収集し、気象予報の精度向上に貢献しました。観測には、MT-135Pロケットが用いられ、これにより、高層大気の温度、風速、風向などの情報が得られました。

観測終了とその後

2001年3月21日に気象ロケット観測は終了し、気象ロケット観測所の名称も廃止されました。しかし、観測所の施設はその後も活用され、2002年3月1日からは大気環境観測所として新たな役割を担っています。現在では、エアロゾルライダーと呼ばれる観測機器を使用し、温室効果ガスやオゾンなど、大気環境に関する観測を継続して行っています。

参考文献

気象事業支援センター. “気象ロケット観測”. 2010年3月10日閲覧。
Encyclopedia Astronautica. “Ryori”. 2010年3月10日閲覧。
宇宙航空研究開発機構宇宙情報センター. “MT-135”. 2010年3月11日閲覧。
気象庁. “こんにちは！気象庁です！ 平成14年5月号”. 2010年3月11日閲覧。

外部リンク

* 一般財団法人 気象業務支援センター. “気象ロケット観測30年報”. 2019年5月17日閲覧。

気象ロケット観測所は、その役割を終えましたが、観測によって得られたデータは、気象学の発展に大きく貢献しました。現在は、大気環境観測所として、地球環境問題の解決に向けた観測を続けています。

この観測所は、日本の気象観測において重要な歴史の一部であり、その功績は今もなお評価されています。

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