水曜シアター9

水曜シアター9について

『水曜シアター9』（すいようシアターナイン）は、2009年4月8日から2010年9月29日まで、テレビ東京系列で放送された映画番組です。放送は水曜日の21:00から22:54までの2時間枠で、映画と2時間ドラマを組み合わせた新しいフォーマットを提供しました。

この番組は、過去に41年間放送されていた『木曜洋画劇場』の後継番組として、視聴者に新たな映像体験を提供する目的でスタートしました。番組タイトルやロゴは、前番組の『水曜ミステリー9』を踏襲している一方、キャッチフレーズとして「映画が動く!」を採用し、映画を身近に感じられる工夫が施されていました。

初回の放送では、ジャッキー・チェンとクリス・タッカー主演の『ラッシュアワー2』が取り上げられ、視聴者の反応を引きつける形で新たなスタートを切りました。放送内容は、基本的に映画ですが、サスペンスやミステリーを題材にしたドラマも取り入れられており、視聴者は多様なジャンルを楽しむことができました。特に、サスペンス作品については不定期に放送され、映画とドラマの融合が一つの魅力でした。

番組は2010年4月から映画専門枠に完全に移行し、以来映画放送が中心となりました。しかし、時折特番として『いい旅・夢気分』が放送されるため、その際には放送が休止されることもありました。地上波デジタル放送において、視聴者には聴覚障害者向けの字幕放送や、デジタル設備を利用した音声切り替えが提供され、視聴環境の向上にも努められました。

2010年10月、番組は改編により終了し、9年9か月続いた水曜日の21・22時台の2時間枠は、別の短時間番組に分割されることとなりました。これに伴い、長寿番組『木曜洋画劇場』以来続いていたレギュラーの映画番組枠も形を変えることになりました。最終回には、ジェット・リーと中村獅童が出演した『SPIRIT』が放送されました。

また、2011年には水曜21時台の放送枠が復活し、『水曜エンタ』としての放送が決定しました。この新しい番組の流れの中でも、映画とバラエティの融合が図られ、視聴者に様々なエンターテインメントを提供し続けています。

主な企画と特別番組

『水曜シアター9』では特別企画も設けられ、故大原麗子を追悼する放送や、森繁久彌の名作ドラマ再放送が行われました。また、人気俳優ジャッキー・チェンの祭典とも言える「盛夏成龍祭」も特別に企画され、彼の作品が特集されました。こうした特別企画により、視聴者は特別な時間を過ごすことができました。

まとめ

『水曜シアター9』は、日本のテレビにおける映画番組の新しい形を模索したものであり、視聴者に多彩な映像体験を提供しました。ドラマと映画の融合、特別な企画によって、多くの視聴者を楽しませたこの番組は、短期間でありながら記憶に残る存在となりました。当時のエンターテインメントを振り返ると、その革新性は今なお評価されています。

もう一度検索