水江町

水江町の概要

水江町（みずえちょう）は、神奈川県川崎市川崎区に位置し、広大な面積を有する町です。住居表示に関する法律に則って住居表示が行われていますが、丁目は設定されていません。面積は約1,764,749.49m²で、すべてが工業専用地域として指定されています。この地域は産業用途に特化しており、住民はいないものの、公式には川崎市立藤崎小学校および川崎市立川中島中学校が学区として定められています。

地理的特性

水江町は、川崎区の臨海部に位置する埋立地であり、北側にはバス通り（市道皐橋水江町線）が通り、周囲は運河に囲まれています。西側には入江崎運河を挟んで池上町、東側には水江運河を介して夜光3丁目があります。また、南には京浜運河、東には塩浜運河、そして西には池上運河が流れており、地域外へのアクセスは主に皐橋水江町線を通じて行われます。

この町には、JFEスチール東日本製鉄所や東亜石油京浜製油所、ヒッツ川崎発電所など、大規模な工業施設が隣接しています。これらの施設は水江町の経済において重要な役割を果たしています。

交通面

水江町へは、川崎鶴見臨港バスや川崎市営バスが運行されており、川崎駅東口とのアクセスが提供されています。バスの終点には「水江町」のほかに「エリーパワー前」や「ゼロ・エミ工業団地」などがあります。また、町の外への移動は皐橋水江町線が唯一のルートです。

JFEスチールの構内には、産業用車両専用の海底トンネルがあり、東扇島方面に通じています。現在、東扇島と水江町を結ぶ全長約3kmの臨港道路が整備中で、2028年頃の完成が見込まれています。かつては貨物専用の神奈川臨海鉄道水江線が存在し、水江町駅が設けられていましたが、2017年に廃線となりました。

歴史的な展開

水江町の歴史は江戸時代にさかのぼります。当時、東側は大師河原村の遠浅の海面で、西側には池上新田の海苔養殖場がありました。1935年からは、東亜港湾埋立事業が開始され、1937年に県営埋立事業へと引き継がれました。1941年には埋立地が川崎市に編入され、「水江町」という名前が付けられました。この名称は、入江を約束する意味合いがあり、町の地理的特性を反映しています。

その後、1974年には住居表示が実施され、池上新田の一部が編入されることで、現在の町域が形成されました。1964年には、塩浜操駅から水江町駅までの神奈川臨海鉄道が開通しましたが、近年その役割を終えました。

経済活動と現状

2021年時点での経済センサス調査では、水江町における事業所数や従業員数が記録されており、地域経済の実態を示しています。工業専用地域であるため、周辺には多くの企業が集積しています。

このような状況下、水江町は継続的に重要な産業エリアとしての役割を果たし続けています。一方で、住民は存在しないため、地域社会の形成は見られません。

さまざまな事業者が集まる水江町は、その地理的および歴史的背景を持ちながら、今日でも川崎市の重要な経済拠点としての機能を果たしています。

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