水無山 (富山県・岐阜県)

水無山（みずなしやま）は、富山県南砺市と岐阜県飛騨市にまたがる標高1505.6mの山です。この山は、岐阜県内の著名な山々を選定した「岐阜百山」の一つに数えられており、その豊かな自然環境は、白木水無県立自然公園の中核を成す存在として保護されています。

特徴

水無山の麓には、利賀村水無の集落や水無谷といった地域が広がっています。この地域は、かつて鷹が多く生息していたことで知られ、水無集落の開村は、加賀藩の殿様が鷹の雛を捕獲するために家を建てたことに由来すると伝えられています。山の中腹には、水無平湿原と呼ばれる本格的な高層湿原が広がっており、多様な動植物が生息する貴重な空間となっています。

植生

水無山の山域全体には、ブナの原生林が広がっており、四季折々の美しい景観を作り出しています。また、中腹に位置する水無平湿原は、ミズバショウやリュウキンカをはじめとする湿性植物の群生地として知られています。これらの植物は、湿原特有の環境に適応して生育しており、訪れる人々に自然の美しさを感じさせてくれます。

登山

かつて水無山は、登山道がなく、藪漕ぎを必要とする難易度の高い山でした。しかし、近年になって富山県側から登山道が整備され、比較的容易に山頂まで到達できるようになりました。登山口から山頂までの所要時間は10分程度と短いですが、山頂周辺は隆起準平原の地形が広がっているため、起伏が少なく、方向感覚を失いやすいため、注意が必要です。

参考文献

『富山県山名録』 桂書房
『富山の百山』 北日本新聞社

外部リンク

地理院地図（電子国土web）- 水無山

関連項目

水無平湿原
利賀村水無
飛騨高地
* 山中水無山展望台 - 石川県にある水無山

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