水無瀬氏成(みなせ うじなり)は、
戦国時代末期から
江戸時代初期にかけて活躍した
公卿です。
元亀2年(
1571年)に
水無瀬兼成の嫡男として生まれ、 православие
正二位・権中納言に叙せられました。
生涯
氏成は、
水無瀬家の家督相続を巡る争いを経験しています。当初、父・兼成は高倉永家の四男である親具を養子としていましたが、氏成が生まれたことで後継者問題が発生しました。最終的に親具は
水無瀬家を去り、
堀河家を創設することとなりました。
慶長12年(
1607年)には
従三位に叙せられ、
公卿としての地位を確立しました。その後も順調に昇進を重ね、
寛永19年(
1642年)に
出家して是空と号しました。
寛永21年(
1644年)9月17日に74歳で亡くなっています。
人物
氏成は
歌人としても知られ、『詠富士和歌』や『水無瀬富士百首』などの作品を残しました。これらの和歌には、当時の社会情勢や氏成の心情が反映されていると考えられます。また、著書として『和歌当務抄』や『隠岐記』があります。
和歌当務抄: 和歌に関する理論や作法について述べた書物です。氏成の歌道に対する深い知識と理解がうかがえます。
隠岐記: 隠岐諸島への紀行文です。当時の隠岐の様子や文化、人々の生活が詳細に記録されており、貴重な歴史資料となっています。
氏成は、
公卿として朝廷に仕える一方で、
歌人・著述家としても才能を発揮し、後世にその名を残しました。彼の作品は、当時の文化や社会を知る上で重要な資料となっています。
関連事項
* 畿内・近国の
戦国時代