水野薫子

水野薫子：国際的に活躍するジュエリーデザイナー

水野薫子は、日本を代表するジュエリーデザイナーの一人として、国内外で高い評価を得ています。ミラノと東京を拠点に、独創的なジュエリーデザインを発表し続けています。彼女の作品は、洗練された美しさだけでなく、深い歴史と文化への理解、そして確かな技術に基づいた高い品質が特徴です。

銀行員からジュエリーデザイナーへの転身

東京生まれの水野は、幼い頃から美術に親しみ、中学校と高校では美術部に所属していました。パウル・クレーやカンディンスキーの絵画、ギリシャ神話などに触れ、豊かな感性を育んでいきました。中学生時代、ジョルジュ・ブラックの宝飾品「エウロペ」との出会いが、彼女の人生を大きく変える転機となります。

学習院大学英米文学部卒業後、銀行に就職した水野でしたが、事務仕事への適性を感じず、自身のキャリアパスに疑問を抱くようになりました。しかし、趣味として続けていた彫金を通じて、宝飾デザインコンテストで入賞。この経験が、彼女をジュエリーデザインの世界へと導きます。銀行を退職後、デザイン学校に入学し、本格的にデザインを学び始めました。

数々の受賞歴と国際的な活躍

1982年、第1回現代宝飾デザイン展でイヤリング部門の金賞を受賞し、新進気鋭のデザイナーとして注目を集めます。その後、1988年にはミラノで個展を開催。イタリアの新聞やテレビで取り上げられ、国際的なキャリアをスタートさせました。以来、ミラノと東京を拠点に作品を発表し続け、数々の賞を受賞しています。主な受賞歴には、インターナショナルパールデザインコンテスト金賞、ダイヤモンドデザインコンテスト1位、毎日新聞現代宝飾展金賞などがあります。

彼女の才能は、イタリアでの個展開催や、テレビ番組への出演など、多方面で認められています。2005年には、イタリア・ボマルツォのオルシーニ宮殿で個展を開催し、ヴィテルボ県とボマルツォ自治体から後援を受けました。この個展で制作されたブローチは、現在オルシーニ宮殿に所蔵されています。また、テレビ東京のドキュメンタリー番組『ソロモン流』、テレビ朝日系のドラマ『けものみち』への参加など、メディアへの露出も豊富です。

教育者としての活動

水野は、アテナ宝石デザイン研究所の2代目代表も務めています。後進の育成にも力を入れ、ジュエリーデザイン業界の発展に貢献しています。2018年には、公益社団法人日本ジュエリーデザイナー協会主催の日本ジュエリー展で審査員を務めるなど、業界における高い地位と影響力を示しています。

まとめ

水野薫子のキャリアは、銀行員からジュエリーデザイナーへの転身、そして国際的な活躍という、ドラマチックな展開を見せています。彼女の作品は、技術と感性の融合によって生み出され、見る者の心を魅了します。これからも、彼女による革新的なジュエリーデザインが世界を彩っていくことでしょう。彼女の情熱と才能は、多くのジュエリー愛好家やデザイナーにインスピレーションを与え続けています。 彼女の功績は、日本のジュエリーデザイン界に大きな足跡を残しており、今後の活躍にも期待が高まります。

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