永井直進

永井直進（ながい なおのぶ）は、宝暦11年（1761年）に生まれ、摂津高槻藩の第9代藩主を務めた人物です。

藩主就任と初期の活動

直進は、第8代藩主であった永井直珍の長男として生を受けました。明和8年（1771年）1月16日、父の隠居に伴い家督を相続し、高槻藩の藩主となりました。安永7年（1778年）12月16日には、従五位下日向守に叙任されています。

幕府との関係

直進の治世において特筆すべきは、幕府との関係の深さです。寛政元年（1789年）8月14日には、摂津・河内両国内の幕府領1万4000石を預かることとなりました。この幕領を預かるという役目は、藩の財政を安定させる上で重要な意味を持ちました。その後も預かる幕領は増加し、直進は幕府からの信頼を得ていたことが伺えます。

京都火消役

寛政4年（1792年）4月23日、直進は京都火消役を命じられます。京都は、政治・文化の中心地であり、火災の発生は社会全体に大きな影響を与えます。そのため、京都火消役は重要な役職であり、直進の藩がその任を担うことは、幕府からの信頼の証とも言えるでしょう。直進はその後も、寛政12年（1800年）5月13日、享和2年（1802年）12月1日と、繰り返し京都火消役を命じられています。

隠居と晩年

文化6年（1809年）8月23日、直進は隠居し、家督を長男の直与に譲りました。隠居に際して、通称を右京亮に改めます。文化12年（1815年）2月2日に死去、享年55歳でした。

永井直進は、高槻藩の藩主として、幕府との関係を深めながら藩政を運営し、京都火消役という重要な役職を担うなど、多岐にわたる活躍を見せました。その治世は、高槻藩の歴史において重要な位置を占めています。

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