高槻藩

高槻藩の歴史と藩主

高槻藩（たかつきはん）は、摂津国に位置しており、かつて高槻城を藩庁としていました。現在の大阪府高槻市には、城跡の一部が高槻城公園として整備されています。本記事では、関係のある山城長岡藩についても触れつつ、高槻藩の歴史を見ていきます。

高槻藩の概要

高槻は戦国時代において、織田信長や豊臣秀吉に仕えた高山右近によって治められていました。右近はキリシタン大名として知られていますが、秀吉による宣教師追放令の影響で大名の地位を脱し、以降新庄直頼が3万石で高槻に入ります。しかし、関ヶ原の戦いにより新庄は改易され、蒲生秀行の監護下に置かれることとなりました。

藩の成立

元和元年（1615年）、内藤信正が近江国長浜より4万石で高槻に入封し、高槻藩の成立が正式に認められました。信正は高槻城を改修し、城の本丸や二の丸を新たに建設しました。このように高槻藩は設立当初から発展を遂げましたが、その後の藩主たちとの交替も頻繁に起こりました。

歴代藩主

高槻藩の歴代藩主は、内藤家から始まりとても多岐にわたります。

• - 内藤家

- 内藤信正（4万石、1615年 - 1617年）：紀伊守。

• - 土岐家

- 土岐定義（2万石、1617年 - 1619年）：山城守。
- 土岐頼行（2万石、1619年）：従五位下に任命される。しかし、若年だったため減封されます。

• - 松平家

- 松平家信（2万石、1619年 - 1635年）：紀伊守。

• - 岡部家

- 岡部宣勝（5万1000石、1635年 - 1640年）：美濃守。

• - 松平家（再度）

- 松平康信（3万6000石、1640年 - 1649年）：若狭守に任じられる。

• - 永井家

- 永井直清（3万6000石、1649年 - 1871年）：日向守。ここから永井氏が13代にわたって藩主を務めます。

このように、高槻藩では藩主が短期間に相次いで交代することが多く、その背景には時代の流れや政争があったと言えるでしょう。

明治時代の変革

明治4年（1871年）、廃藩置県により高槻藩は廃止され、高槻県が設置されます。その後、大阪府に編入され、高槻の歴史は新たな時代を迎えることとなりました。藩としての尊厳は失われましたが、その文化や影響は今日の高槻市に見ることができます。

参考文献

以下の文献が高槻藩の詳細な情報や歴代藩主について役立ちます。

• - 『藩史総覧』 児玉幸多・北島正元/監修
• - 『別冊歴史読本㉔江戸三百藩 藩主総覧』
• - 『大名の日本地図』 中嶋繁雄著
• - 『江戸三〇〇藩 バカ殿と名君 うちの殿さまは偉かった?』八幡和郎著

高槻藩の歴史は複雑でありながらも、地域の文化や人々の暮らしに深く根ざしたものです。

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