永山薫

永山 薫（ながやま かおる）

永山薫（1954年9月11日生まれ）は、日本の著名な漫画評論家、文筆家、および編集者として知られています。本名は福本義裕で、主にエロ漫画に関する鋭い考察や評論で多くの読者に親しまれています。

略歴

大阪府に生まれた永山は、近畿大学商経学部経済学科を卒業した後に東京へと上京しました。上京後は著名な編集者であり知識人である松岡正剛が主宰する遊塾に参加し、ここでの経験が彼のライティングや編集の道を開くきっかけとなりました。

その後、彼は白夜書房（現在のコアマガジン）と言った出版社で、雑誌『Billy』『漫画ホットミルク』『コミックジャンキーズ』においてエロマンガのレビューを担当するなど、漫画界での地位を確立していきました。特に、エロマンガに関しては深い知識と理解を持つ専門家として知られ、その独自の視点からの分析が多くのファンや研究者に評価されています。現在、彼は『マンガ論争』の編集長としても活動しています。

2006年11月、永山は著作『エロマンガ・スタディーズ』を出版しました。この本では、「快楽装置」としての漫画の側面に光を当て、文学的視点から漫画を分析しています。また、永山は日本マンガ学会の創立メンバーの一人でもあり、ジャンルの発展に寄与してきた重要な人物です。

主な著書

• - エロマンガ・スタディーズ: この著作は、エロマンガを「快楽装置」として捉え、漫画の中でどのように展開されるかを探索した内容です。
• - 殺人者の科学: 殺人というテーマを様々な視点から考察した本。
• - 網状言論F改―ポストモダン・オタク・セクシュアリティ: ポストモダン時代におけるオタク文化とセクシュアリティについて扱った研究書。
• - スティーヴン・キングの研究読本: モダンホラーとアメリカ文学をテーマにした研究書。

雑誌記事

永山は2015年12月22日号の『FLASH』において、特集「お色気マンガベスト10」でエロ漫画の歴史や影響について語っています。この特集記事では、彼の知見に基づく詳細な解説がなされ、幅広い読者層から反響を呼びました。

関連人物

彼の活動は多くの人々に影響を与えており、同じく漫画評論を行う伊藤剛、夏目房之介、藤本由香里、東浩紀、鈴木みそ、安田理央などの研究家と交流があります。特に安田理央とはエロメディアの研究に関する対談を行っています。

おわりに

永山薫は、漫画という文化の中でも特にエロマンガに焦点を当て、その可能性や影響を探求し続ける重要な評論家です。彼の作品やインタビューは、漫画の新たな視点を提供し、読者に対して深い考察を促します。今後も彼の活動に注目が集まることでしょう。

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